今秋公開される「iOS 11」にオペレーティングシステムを更新すると、iOSデバイス内の32ビットアプリはサポート対象外となり、これらのアプリはもう使えなくなり、起動しなくなってしまいます。これは、AppleがiOSを完全に64ビットアプリ環境に切り替えるためで、macOSも2018年には同様に移行すると言われています。iOSデバイスをこの秋に登場するiOS 11にソフトウェアアップデートする場合には、これらの実行されなくなる32ビットアプリを見つけ出し、その代替を探すなどを行うタイムリミットが近づいています。
iOS 11の正式版登場までに残された猶予は限られています。すでに、現在iOS11はベータ版の第4弾「iOS 11 Beta 4」、およびパブリックベータ版「iOS 11 Public Beta 3」がリリースされています。もう1〜2ヶ月以内には正式版がリリースされるでしょう。
32ビット アプリを確認する方法
32ビット アプリを確認する方法は簡単です。iPhoneを起動し、設定アプリを開いて[設定]→[一般]→[情報]ページを開きます。そして[情報]ページの「App」セクションをタップすれば、[App互換性]ページが開いてiOS 11で動作しなくなるアプリの一覧を見ることができます。
ここに表示されたアプリをタップすると、その多くが「App Storeにありません」ポップアップ画面が表示されます。つまり、該当アプリで利用できるアップデートはないということです。実際に、このアプリをApp Storeで探して見ると、もはやApp Storeにないことが確認できます。
中には、開発者によって更新された利用可能な何らかのアップデートがある場合があります。その場合にはApp Storeアプリで該当するアプリのページが表示され、[開く]をタップすると、有料版などの案内が表示される場合もあります。
ただ、だからと言って、これによって必ずしも64ビット互換アプリにアップデートされるわけではなさそうです。アップデートが利用可能で、まだダウンロード&インストールされていないということのようです。
残念ながら、[App互換性]ページのアプリリストに表示されているものは基本的に「アップデートはありません」。アップデートが利用できない以上、アプリのサポートは中止されており、できることはApp Storeで同様のアプリを探すこと以外にありません。なので、[App互換性]ページに表示されたアプリは、iOS 11ですべて動作しなくなります。iPhoneのホーム画面を開いて、削除するアプリを長押しし、アプリが震え出したら右上の「x」をタップして一つひとつ削除するしかありません。
32ビット アプリがどうしても必要な場合には?
iOS 11で使えなくなる32ビット アプリの中で、運の悪いことにどうしても必要なアプリがある場合には、残されている手立てはそう多くありません。
- 上記のようにアプリがまだApp Storeにある場合には、App Storeに登録されている「開発者のウェブサイト」から開発者に連絡してみましょう。運が良ければ対応してくれるかもしれません。また、代替のアプリを紹介してくれるかもしれません。
- 要求を満たす代替のアプリを探しましょう。自分だけでは探すのが難しい場合には、SNSを使うといいかもしれません。Twitterなどに「xxxのアプリの代替となるアプリを知りませんか」と問いかけてみましょう。ただ、該当のアプリが滅多に使わないアプリである場合には難しいかもしれませんね。