Microsoftが2018年9月12日、9月の月例Windows UpdateとしてWindowsをはじめとしたセキュリティ更新プログラムを公開しました。Windows PCをお使いのユーザーは、なるべく早くアップデートを行いましょう。
今月のセキュリティ更新プログラムでは、Windowsのセキュリティ更新やバグ修正に関する計13件(緊急12件、重要1件)の新規セキュリティ情報を公開しています。
新規セキュリティ更新プログラムを公開すると共に、新規のセキュリティ アドバイザリ2件の公開、既存のセキュリティ アドバイザリ2件の更新、既存の脆弱性情報1件の更新を行いました。なお、今月の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」では、新たに対応を追加したファミリはありません。
なお、今月の Windows 用のセキュリティ更新プログラムで以下を含む問題が解決されています。
- Windows 7 上の Internet Explorer 11 にて確認されていた、リダイレクト時に空白ページが表示される問題 (関連 KB 4343205 / 4343900) に対する修正は、今月リリースしたセキュリティ更新プログラムに含まれています。
今回、2018年9月12日公開のWindows Updateに該当するMicrosoftのソフトウェアは以下の通りです。
- Internet Explorer
- Microsoft Edge
- Microsoft Windows
- Microsoft Office、Microsoft Office Servers および Web Apps
- ChakraCore
- Adobe Flash Player
- .NET Framework
- Microsoft.Data.OData
- ASP.NET
セキュリティ更新プログラム・セキュリティ アドバイザリに関する主な注意点
- 今月のセキュリティ更新プログラムより、Windows Server 2008 はロールアップ モデルでの更新プログラムの提供を開始しました。月例のロールアップ 4458010 とセキュリティのみの更新プログラム 4457984 の 2 つの更新プログラムをリリースしています。
- UAC が有効になっているサーバー上で、Exchange 向けの更新プログラムを標準モード (管理者権限ではなく) で手動でインストールした際に、いくつかのファイルが正しく更新されず、OWA や ECP が正常に動作しない可能性があります。管理者権限で更新プログラムをインストールすることをお勧めします。詳細は、サポート技術情報 4458321 をご参照ください。
- アドバイザリ ADV180002 を更新し、CVE-2017-5715 (Spectre, Variant 2) に対する ARM64 版の Windows 10 1803 向けのセキュリティ更新プログラムを公開するとともに、ファームウェア アップデートに関する FAQ を追加しました。
- アドバイザリ ADV180018 を更新し、CVE-2018-3620 と CVE-2018-3646 に対する Windows Server 2008 向けの月例のロールアップ 4458010 とセキュリティのみの更新プログラム 4457984 をリリースしました。先月リリースした 4341832 に加えて、今月のセキュリティ更新プログラムもインストールすることをお勧めします。
- アドバイザリ ADV180022 を公開し、Windows DoS の脆弱性 (“FragmentSmack”: CVE-2018-5391) に関するセキュリティ更新プログラムをリリースしました。
既存の脆弱性情報の更新 (1件)
下記の脆弱性情報のセキュリティ更新プログラムの一部が再リリースされています。再リリースされたセキュリティ更新プログラムは既に適用済みのコンピューターにも再インストールする必要があります。詳細は、セキュリティの脆弱性情報を参照してください。
- CVE-2018-8154
包括的に CVE-2018-8154 へ対応するため、Exchange Server 2010 Service Pack 3 向けにセキュリティ更新プログラム 4458321 をリリースしました。この脆弱性から完全に保護するために、該当の更新プログラムをインストールすることをお勧めします。
2018年9月のセキュリティ更新プログラム
Microsoftが新たに確認した脆弱性についての新しいセキュリティ更新プログラムとして下記の項目が公開されています。
最大深刻度「緊急」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Windows 10 および Windows Server 2016 のすべてのバージョン (Microsoft Edge を含まない)
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows 10 v1803: 4457128、Windows 10 v1709: 4457142、Windows 10 v1703: 4457138、Windows 10 v1607: 4457131、Windows 10: 4457132、Windows Server 2016: 4457131
製品ファミリ:Microsoft Edge
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Microsoft Edge: 4457131、4457132、4457138、4457142、4457128
製品ファミリ:Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 マンスリー ロールアップ: 4457129
Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 セキュリティのみ: 4457143
製品ファミリ:Windows Server 2012
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows Server 2012 マンスリー ロールアップ: 4457135
Windows Server 2012 セキュリティのみ: 4457140
製品ファミリ:Windows RT 8.1
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows RT 8.1: 4457129
注: Windows RT 8.1 の更新プログラムは Windows Update からのみ入手できます。
製品ファミリ:Windows 7 および Windows Server 2008 R2
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows 7 および Windows Server 2008 R2 マンスリー ロールアップ: 4457144
Windows 7 および Windows Server 2008 R2 セキュリティのみ: 4457145
製品ファミリ:Windows Server 2008
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows Server 2008 の更新プログラムは、マンスリー ロールアップとセキュリティのみのパッケージで提供されるようになりました。
Windows Server 2008 マンスリー ロールアップ: 4458010
Windows Server 2008 セキュリティのみ: 4457984
製品ファミリ:Internet Explorer
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Internet Explorer 9 IE マンスリー ロールアップ: 4458010
Internet Explorer 9 IE 累積的: 4457426
Internet Explorer 10 マンスリー ロールアップ: 4457135
Internet Explorer 10 IE 累積的: 4457426
Internet Explorer 11 マンスリー ロールアップ: 4457129、4457144
Internet Explorer 11 IE 累積的: 4457426
Internet Explorer 11 セキュリティ更新プログラム: 4457128、4457132、4457131、4457138、4457142
製品ファミリ:Microsoft Office 関連のソフトウェア
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
マンスリー セキュリティ更新プログラムのリリースの Microsoft Office に関連するサポート技術情報の記事の数は、CVE の数、および影響を受けるコンポーネントの数によって変わります。Office の更新プログラムに関連するサポート技術情報は数件です。概要をお知らせする目的から、ここでは一部のみを掲載します。資料の詳細については、「セキュリティ更新プログラム ガイド」を参照してください。
製品ファミリ:.NET Framework
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
.NET Framework のセキュリティ更新プログラムのリリースに関連するサポート情報の記事数は、CVE の数と影響を受けるコンポーネントの数によって変わります。今月リリースされる .NET Framework の更新プログラムに関連するサポート情報の記事は 20 件を超えます。概要をお知らせする目的から、ここでは一部のみを掲載します。
製品ファミリ:ChakraCore と ASP.NET Core
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
ChakraCore は Chakra のコア部分であり、HTML/CSS/JS で記述された Microsoft Edge と Windows アプリケーションを強化する高パフォーマンスの JavaScript エンジンです。詳細については、https://github.com/Microsoft/ChakraCore/wiki を参照してください。
.NET Core は、Microsoft と GitHub の .NET コミュニティが保守している汎用開発プラットフォームです。
製品ファミリ:Adobe Flash Player
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Adobe Flash Player のサポート技術情報: 4457146
Adobe Flash Player のアドバイザリ: ADV180023
最大深刻度「重要」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Microsoft SharePoint 関連のソフトウェア
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Microsoft SharePoint 関連のソフトウェア: 4092470、4092459、4022207
Source:Microsoft