Microsoftは2021年8月11日(日本時間)、2021年8月の月例Windows UpdateとしてWindowsをはじめとしたセキュリティ更新プログラムを公開しました。セキュリティ脆弱性などの更新が含まれているので、Windows PCをお使いのユーザーは、なるべく早くアップデートを行いましょう。
今月のセキュリティ更新プログラムでは、Windowsのセキュリティ更新やバグ修正に関する計11件(緊急4件、重要7件)の新規セキュリティ情報を公開しています。
新規セキュリティ更新プログラムを公開すると共に、既存の脆弱性情報 3 件の更新を行いました。なお、今月の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」では、新たに対応を追加したファミリはありませんでした。
Windowsユーザーはできるだけ早く、2021年8月の公開セキュリティ更新プログラムを適用することが推奨されます。
今回、2021年8月11日(日本時間)公開のWindows Updateでセキュリティ更新プログラムを公開したMicrosoftのソフトウェアは以下の通りです。
- .NET Core & Visual Studio
- ASP .NET
- Azure
- Azure Sphere
- Microsoft Azure Active Directory Connect
- Microsoft Dynamics
- Microsoft Graphics Component
- Microsoft Office
- Microsoft Office SharePoint
- Microsoft Office Word
- Microsoft Scripting Engine
- Microsoft Windows Codecs Library
- Remote Desktop Client
- Windows Bluetooth Service
- Windows Cryptographic Services
- Windows Defender
- Windows Event Tracing
- Windows Media
- Windows MSHTML Platform
- Windows NTLM
- Windows Print Spooler Components
- Windows Services for NFS ONCRPC XDR Driver
- Windows Storage Spaces Controller
- Windows TCP/IP
- Windows Update
- Windows Update Assistant
- Windows User Profile Service
セキュリティ更新プログラム、セキュリティ アドバイザリに関する主な注意点
- 2021 年 7 月 15 日 (米国時間) に定例外で公開された Windows Print Spooler の脆弱性情報 CVE-2021-34481 に対応するセキュリティ更新プログラムを、8 月の定例リリースにて公開しています。また 8 月の定例リリースのセキュリティ更新プログラムには、Point and Print の既定でのインストールやアップデートの動作に変更が入っています。詳細は「Point and Print Default Behavior Change」 (英語情報) をご確認ください。
- 2021 年 7 月 20 日 (米国時間) に定例外で公開された Windows の脆弱性情報 に対応する Windows 10 向けのセキュリティ更新プログラムを、8 月の定例リリースにて公開しています。また本脆弱性に完全に対応するにはボリュームシャドウコピーを削除する必要があります。この手順の詳細はサポート技術情報 5005357 をご参照ください。
- 2021 年 7 月 23 日 (米国時間) に定例外で公開された Active Directory Certificate Services のセキュリティアドバイザリ ADV210003 に関連して、8 月の定例リリースにて Windows LSA の脆弱性情報 CVE-2021-36942 を公開し、対応するセキュリティ更新プログラムを公開しています。また追加での対応手順が必要となりますので、詳細はサポート技術情報 5005413 をご参照ください。
- 2021 年 7 月の定例リリースに公開された Windows のセキュリティ更新プログラムを適用後に確認されていた、スマートカード認証を使ったデバイスで印刷やスキャンが失敗する問題に対する緩和策が 5005408 にて公開されており、8 月の月例の累積的なセキュリティ更新プログラムにも含まれています。この緩和策は 2022 年 2 月に削除される予定です。詳細は、サポート技術情報 5005408 をご参照ください。
- 2021 年 7 月の定例リリースに公開された Exchange の脆弱性情報 CVE-2021-34470 に対応するためには、Active Directory のスキーマ拡張の更新が必要となります。過去に Exchange を実行していた、もしくは Exchange 2013 よりも古いバージョンの Exchange Server のみをまだ利用している場合にも対応が必要となります。詳細は Exchange Team Blog (英語情報) をご参照ください。
2021年8月のセキュリティ更新プログラム
セキュリティの脆弱性および更新プログラムの情報を、CVE、KB 番号、製品、またはリリース日別に並べ替えたりフィルターをかけたりすることができます。
各月のセキュリティ更新プログラムを絞り込むには、対象となる月の第 2 火曜日を指定して検索してください。
また、セキュリティ更新プログラム ガイド API を活用して、自社に特化したカスタム レポートを作成することができます。API の活用方法を紹介する 6 つのビデオ (API の情報 (GitHub)、API へのアクセス、HTML ファイルの出力、Excel へのエクスポート、CVE リストの取得、KB リストの取得) を公開していますので、是非ご活用ください。
Microsoftが新たに確認した脆弱性についての新しいセキュリティ更新プログラムとして下記の項目が公開されています。
最大深刻度「緊急」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Windows 10 v21H1、v20H2、v2004、v1909
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows 10 v21H1、Windows 10 v20H2、Windows 10 v2004: 5005033
Windows 10 v1909: 5005031
製品ファミリ:Windows Server 2019、Windows Server 2016、Server Core インストール (2019、2016、v20H2、v2004)
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows Server Version 20H2、Windows Server Version 2004: 5005033
Windows Server 2019: 5005030
Windows Server 2016: 5005043
製品ファミリ:Windows 8.1、Windows Server 2012 R2、および Windows Server 2012
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 マンスリー ロールアップ: 5005076
Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 セキュリティのみ: 5005106
Windows Server 2012 マンスリー ロールアップ: 5005099
Windows Server 2012 セキュリティのみ: 5005094
製品ファミリ:Internet Explorer
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム: 5005036
最大深刻度「重要」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Microsoft Office 関連のソフトウェア
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Office 関連ソフトウェアのセキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイドを参照してください: https://msrc.microsoft.com/update-guide
製品ファミリ:Microsoft SharePoint 関連のソフトウェア
■最も大きな影響を受ける内容
なりすまし
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
4011600、 5002000、 5002002
製品ファミリ:Microsoft Visual Studio 関連のソフトウェア
■最も大きな影響を受ける内容
情報漏えい
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Visual Studio 関連ソフトウェアのセキュリティ更新プログラムの詳細については、 https://docs.microsoft.com/ja-jp/visualstudio とセキュリティ更新プログラム ガイド https://msrc.microsoft.com/update-guide
製品ファミリ:Microsoft Dynamics 関連のソフトウェア
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Dynamics 関連ソフトウェアのセキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド https://msrc.microsoft.com/update-guide
製品ファミリ:Microsoft .NET 関連のソフトウェア
■最も大きな影響を受ける内容
情報漏えい
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
.NET 関連ソフトウェアのセキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイドを参照してください。 https://msrc.microsoft.com/update-guide
製品ファミリ:Microsoft Azure 関連のソフトウェア
■最も大きな影響を受ける内容
特権の昇格
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Azure 関連ソフトウェアのセキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド https://msrc.microsoft.com/update-guide
製品ファミリ:Microsoft Malware Protection Engine
■最も大きな影響を受ける内容
特権の昇格
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Microsoft Malware Protection Engine のセキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイドを参照してください。 https://msrc.microsoft.com/update-guide
既存の脆弱性情報の更新
- CVE-2021-34481 (Windows Print Spooler) を更新しました。
- CVE-2021-36934 (Windows) を更新しました。
- CVE-2020-0765 (Remote Desktop Connection Manager) を更新しました。
最新のサービス スタック更新プログラム (SSU) は、アドバイザリ ADV990001 にてご確認ください。
Microsoft Edge (Chromium-based) のセキュリティ情報については、公開のスケジュールが月例リリースとは異なりますので、セキュリティ更新プログラム ガイド上で製品にて Microsoft Edge (Chromium-based) を選択してご確認ください。Edge のセキュリティ リリース情報にてご確認ください。
次回、2021年9月のWindows Update、セキュリティ更新プログラムのリリースは、9月15日(日本時間)の予定となっています。2021年の年間スケジュールについてはこちらを参照ください。
Source:Microsoft
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