Microsoftは2022年7月13日(日本時間)、2022年7月の月例Windows UpdateとしてWindowsをはじめとしたセキュリティ更新プログラムを公開しました。セキュリティ脆弱性などの更新が含まれているので、Windows PCをお使いのユーザーは、なるべく早くアップデートを行いましょう。
今月のセキュリティ更新プログラムでは、Windowsのセキュリティ更新やバグ修正に関する計9件(緊急5件、重要4件)の新規セキュリティ情報を公開しています。
また、新規セキュリティ更新プログラムを公開すると共に、既存の脆弱性情報 4 件と、セキュリティアドバイザリ情報 1 件の更新を行いました。
なお、今月の悪意のあるソフトウェアの削除ツールでは、このツールで削除できる悪意のあるソフトウェアが追加されています。詳細は、対象のマルウェアファミリ を参照してください。
Windowsユーザーはできるだけ早く、2022年7月の公開セキュリティ更新プログラムを適用することが推奨されます。
2022年7月のセキュリティ更新プログラムを公開した製品、コンポーネント一覧
Microsoftが2022年7月13日(日本時間)にセキュリティ更新プログラムを公開した製品およびコンポーネントの一覧が公開されています。
最新の情報は、2022 年 7 月セキュリティ更新プログラム リリースノート をご確認ください。
- AMD CPU Branch
- Azure Site Recovery
- Azure Storage Library
- Microsoft Defender for Endpoint
- Microsoft Edge (Chromium ベース)
- Microsoft Graphics コンポーネント
- Microsoft Office
- オープン ソース ソフトウェア
- ロール: DNS サーバー
- ロール: Windows Fax サービス
- ロール: Windows Hyper-V
- Skype for Business および Microsoft Lync
- Windows Active Directory
- Windows Advanced Local Procedure Call
- Windows BitLocker
- Windows Boot Manager
- Windows Client/Server Runtime Subsystem
- Windows Connected Devices Platform Service
- Windows Credential Guard
- Windows Fast FAT ドライバー
- Windows Fax とスキャン サービス
- Windows グループ ポリシー
- Windows IIS
- Windows カーネル
- Windows Media
- Windows ネットワーク ファイル システム
- Windows パフォーマンス カウンター
- Windows Point-to-Point Tunneling プロトコル
- Windows Portable Device Enumerator Service
- Windows 印刷スプーラー コンポーネント
- Windows リモート プロシージャ コール ランタイム
- Windows Security Account Manager
- Windows Server Service
- Windows シェル
- Windows Storage
- XBox
セキュリティ更新プログラム、セキュリティ アドバイザリに関する主な注意点
- CVE-2022-22047 Windows CSRSSの特権昇格の脆弱性は、既に脆弱性の悪用が行われていることを確認しています。なお、この脆弱性の詳細は、セキュリティ更新プログラムの公開時点では一般に公開されていません。Windows をご利用のお客様は、早急に、更新プログラムの適用を行ってください。詳細は、CVE-2022-22047 を参照してください。
- CVE-2022-23816 および CVE-2022-23825 は、AMD 社の特定のCPU に存在する脆弱性です。AMD 社の脆弱性ですが、この脆弱性を緩和するためにはWindows の更新プログラムをインストールする必要があります。Windowsでこの緩和策が利用可能であることをお知らせするため、マイクロソフトのセキュリティ更新プログラム ガイドにこれらのCVE を掲載しています。影響を受けるAMD 社のCPUの一覧および脆弱性に関する詳細な情報は、AMD社のセキュリティ アドバイザリをAMD – SB – 1037をご確認ください。影響を受ける AMD 社のCPU を利用している場合は、Windows の更新プログラムを適用してください。
- 今月は、Azure Site Recovery でのVMWareからAzureへのリカバリシナリオにおける多数の脆弱性を、修正しています。Azure Site Recovery でのVMWareからAzureへのリカバリシナリオをご利用のお客様は、ブログ 「Azure Site Recovery の脆弱性を軽減 」 および What’s new in Azure Site Recovery を参照し、最新のバージョンへアップデートしてください。
- CVE-2022-30187 は、Azure Storage ライブラリの脆弱性です。Azure Storage ライブラリをご利用のお客様は、http://aka.ms/azstorageclientencryptionblog を参照し、利用環境に応じた必要な対応を実施してください。
2022 年 7 月 19 日 追記: 詳細は、ブログ「Azure Storage SDK でのクライアントサイド暗号化におけるパディング オラクル の脆弱性を軽減」も併せて参照してください。 - セキュリティ更新プログラムにおける既知の問題は、各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報を参照してください。既知の問題が確認されている各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報一覧は、2022 年 7 月セキュリティ更新プログラム リリースノートに掲載されています。
最大深刻度「緊急」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Windows 11
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
5015814
製品ファミリ:Windows 10 v21H2, v21H1 および v20H2
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
5015807
製品ファミリ:Windows Server 2022 (Server Core installationを含む)
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
5015827
製品ファミリ:Windows Server 2019 , 2016, v20 H2 (Server Core installation を含む)
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows Server 2019 , 5015811 Windows Server 2016 , 5015808
製品ファミリ:Windows 8.1, Windows Server 2012 R2, Windows Server 2012(Server Core installation を含む)
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows 8.1, Windows Server 2012 R2 Monthly Rollup 5015874 Security Only 5015877 Windows Server 2012 Monthly Rollup 5015863 Security Only 5015875
最大深刻度「重要」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Microsoft Office
■最も大きな影響を受ける内容
セキュリティ機能のバイパス
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド およびhttps://docs.microsoft.com/officeupdates を参考にしてください。
製品ファミリ:Skype for Business Server and Microsoft Lync Server
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド および5016714 を参考にしてください。
製品ファミリ:Microsoft Azure-related software
■最も大きな影響を受ける内容
特権の昇格
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド および https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure を参考にしてください。
製品ファミリ:Microsoft Defender for Endpoint for Linux
■最も大きな影響を受ける内容
改ざん
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド および https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/security/defender-endpoint/microsoft-defender-endpoint-linux を参考にしてください。
セキュリティ更新プログラムの詳細については、2022 年 7 月セキュリティ更新プログラム リリースノート を参考にしてください。
既存の脆弱性情報の更新
Microsoftが2022年7月13日(日本時間)に更新した既存のセキュリティ脆弱性(4件)は次の通りです。
- CVE-2022-26934 Windows Graphics コンポーネントの情報漏えいの脆弱性 : 「セキュリティ更新プログラム」一覧に、CVE-2022-26934 の影響を受ける Microsoft Office の次のバージョンを追加しました。これらのバージョンの Office のいずれかを実行している場合は、この脆弱性から完全に保護するために、この更新プログラムをインストールすることを強くお勧めします。システムが自動更新を受信するように構成されているお客様は、特別な措置を講じる必要はありません。
- Microsoft 365 Apps for 32-bit Systems
- Microsoft 365 Apps for 64-bit Systems
- Microsoft Office 2019 for Mac
- Microsoft Office LTSC for Mac 2021
- CVE-2022-26896 Azure Site Recovery の情報漏えいの脆弱性 : この脆弱性を包括的に解決するには、バージョン 6.49 の Azure Site Recover VMWare を Azure にインストールする必要があります。
- CVE-2022-24513 Visual Studio の特権の昇格の脆弱性 : マイクロソフトは、Visual Studio 2019 Version 16.9 および Microsoft Visual Studio 2022 Version 17.0 における CVE-2022-24513 をさらに解決するために、2022 年 7 月のセキュリティ更新プログラムをリリースしました。この脆弱性から完全に保護するために、これらの更新プログラムをインストールすることを強くお勧めします。
- CVE-2021-43245 Windows Digital TV チューナーの特権の昇格の脆弱性 : マイクロソフトは、CVE-2021-43245 に包括的に対処するために、影響を受けるすべてのバージョンの Microsoft Windows 用に 2022 年 7 月のセキュリティ更新プログラムをリリースしました。この脆弱性から完全に保護するために、この更新プログラムをインストールすることを強くお勧めします。システムが自動更新を受信するように構成されているお客様は、特別な措置を講じる必要はありません。
新規セキュリティ アドバイザリの公開
Microsoftが2022年7月13日(日本時間)に公開した新規のセキュリティアドバイザリは次の通りです。
- ADV990001 最新のサービス スタック更新プログラム : 新しいバージョンのサービス スタック更新プログラムが入手可能であることをお知らせするために、アドバイザリが更新されました。詳細については、FAQ を参照してください。
最新のサービス スタック更新プログラム (SSU) は、アドバイザリ ADV990001 にてご確認ください。
Microsoft Edge (Chromium-based) のセキュリティ情報は、公開のスケジュールが月例のリリースとは異なりますので、セキュリティ更新プログラム ガイド上で製品にて Microsoft Edge (Chromium-based) を選択してご確認ください。または、Edge のセキュリティ リリース情報にてご確認ください。
各脆弱性情報 (CVE) のページには、緩和策、回避策、注意事項やよく寄せられる質問など、追加の情報が掲載されている場合があります。セキュリティ更新プログラムの適用の前に、併せてご確認ください。
最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。セキュリティ更新プログラムガイドでは、セキュリティの脆弱性および更新プログラムの情報を、CVE、KB 番号、製品、またはリリース日別に並べ替えたりフィルターをかけたりすることができます。各月のセキュリティ更新プログラムを絞り込むには、日付範囲に絞り込む月の第 2 火曜日を指定して検索してください。なお、セキュリティ更新プログラム ガイド API を活用して、自社に特化したカスタム レポートを作成することができます。API の活用方法を紹介する 6 つのビデオ (API の情報 (GitHub)、API へのアクセス、HTML ファイルの出力、Excel へのエクスポート、CVE リストの取得、KB リストの取得) を公開していますので、是非ご活用ください。
セキュリティ更新プログラム ガイド に更新があった場合の通知を受け取る仕組みの実装が予定されています。詳しくは、 ブログ “Coming Soon: A Brand-New Notification System!” をご参照ください。
次回、2022年8月のWindows Update、セキュリティ更新プログラムのリリースは、8月10日(日本時間)の予定となっています。2022年の年間スケジュールについてはこちらを参照ください。
Source:Microsoft
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