Mozillaは本日、Windows、Mac、Linux、およびAndroid向け正式版「Firefox 47」をリリースしました。すべてのプラットフォームユーザ向けにパフォーマンスとセキュリティの改善及び機能の更新が行われています。Linuxユーザ向けには外観の改善も行われています。
デスクトップ版「Firefox 47.0」はFirefox.comページからダウンロードできます。また、既存のすべてのユーザーは自動的にアップグレードすることが出来ます。Android版については、Google Playの「Firefox ブラウザ 」ページよりダウンロードすることが出来ます。
デスクトップ版Firefoxの変更点
今回のアップデートでは、Flashプラグインがインストールされていない場合にYouTube再生はHTML5にてビデオ再生するなどの複数の機能が追加されています。また、すべてのデスクトッププラットフォームでは、セキュリティの改善及びパフォーマンスの向上、機能の更新が行われています。
新機能
- Windows 版と Mac 版で Google の Widevine CDM を利用できるようになりました。その結果、Amazon Video のようなストリーミングサービスを、Sliverlight から暗号化された HTML5 に切り替えて利用できるようになりました。
- 高速なマシンをご利用の場合、VP9 コーデックを利用できるようになりました
- Flash がインストールされていない場合、ページに埋め込まれた Youtube の動画再生を HTML5 の video 要素を用いて行うようになりました
- スマートフォンや他の端末開いたタブの一覧表示や、検索がサイドバーで行えるようになりました
- 進む、戻るを行った際に、https で配信されるリソースの no-cache が可能になりました
- ラトガレ語がロケールに追加されました。Wikipedia によると、164,500 が日常的に利用している言語です。
修正
- いくつかのセキュリティ問題 を修正しました。
変更
- FUEL (Firefox User Extension Library) が削除されました。これにより依存するアドオンが動作しなくなります。
- e10s の性能に関する問題を避けるため、browser.sessionstore.restore_on_demand preference の値が標準の true にリセットされます
- 変更click-to-active プラグインのホワイトリストが削除されました
開発者
- Web 開発者向けの変更点の詳細はこちらをご覧ください
- 登録済みの ServieWorker の一覧と起動、デバッグを Service Worker 開発ツールで行えるようになりました
- プッシュメッセージをシミュレートする機能が Service Worker 開発ツールに実装されました。
- about:debugging 内に登録された Service Worker を起動する「開始」ボタンが追加されました
- 変更によるアドオン互換性への影響はこちらをご覧ください
- ChaCha20/Poly1305 暗号スイートに対応しました
- レスポンシブデザインモードで、ユーザエージェントを変更できるようになりました
- コンソールで複数行の入力が可能になりました
HTML5
- TextTrack オブジェクトで cuechange イベントが利用できるようになりました
- WebCrypto:PBKDF2 が SHA2 アルゴリズムをサポートしました
- WebCrypto:RSA-PSS 署名に対応しました
未解決
- Windows 版:印刷のプレビューに関する不具合があります。回避策はこちらをご覧ください (Bug 1276717)
Web開発者向けの変更点については、「Firefox 47 for developers」ページに詳細情報があります。
Android版Firefoxの変更点
Android版については、帯域とデータ使用量を抑えるために高度な設定に「Web フォントの表示 / 非表示」、ブラウザの更新で機能をハイライトするシステム通知を新機能として追加されました。また、細かな修正が複数行われています。。
新機能
- 帯域とデータ使用量を抑えるため、高度な設定に「Web フォントの表示 / 非表示」が追加されました
修正
- Android 2.3.x (Gingerbread) 向けの最後のリリースとなります
- meta タグで再読み込みをするように設定しているページがバックグラウンドになった場合、そのページのデータ通信をとめるようになりました
- カスタマイズ配下の「複数のリンクを開く」が「タブキュー」に改名しました
- Android Web runtime (WebRT) をサポートしなくなりました
- HTTPS スプーフィングを避けるため、URL バーに favicon を表示なくなりました
開発者
- Web 開発者向けの変更点の詳細はこちらをご覧ください
HTML5
- WebCrypto:PBKDF2 が SHA2 アルゴリズムをサポートしました
- WebCrypto:RSA-PSS 署名に対応しました
Web開発者向けの変更点については、「Firefox 47 for developers」ページに詳細情報があります。
Mozillaは、6〜8週間隔で新しいFirefoxのバージョンをリリースしています。次のバージョン「Firefox 48」は2016年8月2日(火)の予定です。