Mozillaは、Windows PC、MacおよびLinux向けメールクライアント「Thunderbird」の修正バージョン「Thunderbird 52.4.0」をリリースしました。
今回のアップデートでは、前バージョン「Thunderbird 52.3.0」リリース後に明らかとなった不具合を修正しました。Thunderbird 52では、メーリングリストの投稿への返信に、「メーリングリストに返信すると、返信先を無視してFromヘッダーのアドレスに返信する新しい動作を導入しましたが、この際に新しい設定「mail.override_list_reply_to」を使用することで以前の動作を復元できる機能を追加しています。また、特定の状況(イメージの添付ファイルと非イメージの添付ファイル)では、IMAPフォルダに格納されたメッセージに、添付されたイメージがオフラインでは同期できない問題を修正しています。
ただ、現在のところ(当ブログ公開時)、リリースのアナウンスは届いているものの、自動、あるいは手動のどちらにしても実際にアップデートすることはできないようです。しばらく待って、試してみてください。
Thunderbird 52.4.0の変更点
新機能
- Thunderbird 52 において、メーリングリストへの返信時に、From ヘッダー内のアドレスに対して送信し、Reply-to ヘッダーを無視するようになったが、この挙動をそれ以前と同様のものに戻す設定 (mail.override_list_reply_to) を追加
修正
- 特定の環境において、添付された画像が IMAP フォルダー内のメッセージ中に縮小して表示され、オフライン使用のための同期ができない問題を修正
- 0x7FFFFFFF を超えるIMAP UIDを正しく扱えない問題を修正
セキュリティ修正について
現段階(当ブログ公開時)では、セキュリティアドバイザリは公開されていません。ただ、Firefox ESR 52.4.0に相当するセキュリティ修正が行われており、どこかの段階で公開されるものと思われます。その際には、セキュリティ公開ページ「Security Advisories for Thunderbird」より閲覧することができます。
Thunderbird 52.4.0は Windows PC、Mac、およびLinux版が公開されており、Mozillaの「Thunderbirdダウンロード」サイトよりダウンロード可能となっている。既存のThunderbird 5以降を使用しているユーザであれば自動アップデート経由で通知されます。通知が待てない場合には、ヘルプメニューの「Thunderbird について」より手動でアップデートすることも可能となっています。