Mozillaは2018年6月27日(現地時間6月26日)、Windows、Mac、Linuxなどデスクトップ向けのWebブラウザFirefoxの定期的なメジャーアップデートとなる「Firefox 61.0」を正式リリースしました。
「Firefox 61.0」では、WindowsとLinuxでのタブ間の切り替えの高速化、MacOS上でのWebExtensionsによる独自のプロセスを実行することにより、より速くページをレンダリングできるようにパフォーマンスが向上しています。また、OpenSearchプラグインを提供するWebページ上のページアクションメニューから検索バーを使用して検索バーを検索することができます。
Firefox 61.0デスクトップ版リリースノート
新機能
- パフォーマンスの改善:
- Quantum CSS の改良と新しい表示保持リスト機能によりページレンダリングが高速化
- Windows および Linux: タブの切り替えの高速化
- macOS: WebExtensions がそれ自身のプロセスで実行されるようになった
- より多くの検索エンジンへの簡単なアクセス: ウェブページが OpenSearch プラグインを提供している場合、アドレスバーのページ操作メニューから検索エンジンを追加することができるようになった
- macsOS: リンクの共有がより容易になった: アドレスバーのページ操作メニューから現在のタブの URL を共有することができるようになった
- セキュリティの向上:
- TLS 1.3 の最新ドラフトのサポートを既定で有効化
- http(s) なページからの FTP サブリソースへのアクセスが ブロックされるようになった
- より統一的なユーザー体験: Firefox ユーザーインターフェイス全体におけるダークテーマのサポートの向上
- タブ管理のカスタマイズの向上: WebExtension によってタブを隠すことができるようになった
- ブックマークの同期の改良
変更
ホームページと新しいタブの指定が、設定画面の「ホーム」に追加された。この画面には新しいタブの歯車アイコンからもアクセス可能である
セキュリティ修正
今回のアップデートでのセキュリティ問題についての修正は合計18件で、重要度区分「最高」6件、「高」5件、「中」6件、そして「低」1件の修正が行われています。
- CVE-2018-12359Buffer overflow using computed size of canvas element
- CVE-2018-12360Use-after-free when using focus()
- CVE-2018-12361Integer overflow in SwizzleData
- CVE-2018-12358Same-origin bypass using service worker and redirection
- CVE-2018-12362Integer overflow in SSSE3 scaler
- CVE-2018-5156Media recorder segmentation fault when track type is changed during capture
- CVE-2018-12363Use-after-free when appending DOM nodes
- CVE-2018-12364CSRF attacks through 307 redirects and NPAPI plugins
- CVE-2018-12365Compromised IPC child process can list local filenames
- CVE-2018-12371Integer overflow in Skia library during edge builder allocation
- CVE-2018-12366Invalid data handling during QCMS transformations
- CVE-2018-12367Timing attack mitigation of PerformanceNavigationTiming
- CVE-2018-12368No warning when opening executable SettingContent-ms files
- CVE-2018-12369WebExtension security permission checks bypassed by embedded experiments
- CVE-2018-12370SameSite cookie protections bypassed when exiting Reader View
- CVE-2018-5186Memory safety bugs fixed in Firefox 61
- CVE-2018-5187Memory safety bugs fixed in Firefox 60 and Firefox ESR 60.1
- CVE-2018-5188Memory safety bugs fixed in Firefox 60, Firefox ESR 60.1, and Firefox ESR 52.9
今回のデスクトップ版「Firefox 61.0」リリースに合わせて、Firefox for Android 61.0、延長サポート版 である Firefox ESRもバージョン60.1.0にアップデートしています。
この「Firefox 61.0」は、すでにFirefoxがインストールされている場合にはメニュー「Firefoxについて」からいつでもアップデートすることができます。
また、Windows、Mac、Linux、そしてAndroid版がMozillaウェブサイトよりダウンロード可能となっています。
Mozillaは、6〜8週間隔で新しいFirefoxのバージョンをリリースしています。Windows、Mac、Linuxなどのデスクトップ向け次期メジャー・アップデート版「Firefox 62」は2018年9月4日(火)のリリース予定となっています。