新しく発見されたSiriのバグは、ロック画面からSiriに話しかけることで、誰でもパスコードなしでもモバイルデータ通信を切断できてしまうというものです。これはアメリカのソーシャルニュースサイト「reddit」に「これはSiriを使って気づいたことです」という軽いタイトルでAnton31Kahさんがポストしたことで発覚したものです。
その内容は、iPhoneのロック画面上でロックを解除することなく「モバイルデータ通信」をオフにできてしまうというものです。
これだけを聞けば、「だからどうした?」となるのですが、誰でもロック画面で通信機能をオフにすることができるということは、もしiPhoneを紛失してしまって悪意のある第三者にモバイルデータ通信をオフにされてしまうと「iPhoneを探す」機能を使ってその所在を探そうとしても位置情報自体が取得できなくなってしまいます。つまり、永遠にiPhoneを見つけることが不可能になってしまうというバグなのです。
iPhoneがロック状態である場合、Siriを起動して「連絡先」や「写真」について問い合わせると、まず「iPhoneのロックを解除してください。」と断られます。通常、デバイスにアクセスするにはパスコードを入力しないと先に進めない仕様になっています。
でも、「モバイルデータ通信」と話しかけると、「モバイルデータ通信」の設定ボタンが表示されてしまいます。設定が“オン”であれば“オフ”に、“オフ”であれば“オン”にワンタップで切り替えることのできる画面が表示されてしまいます。
ロック画面でSiriを使って通信を切断する手順
単純にiPhoneのロック画面でSiriを起動すると、ここでSiriがいつものように「ご用件はなんでしょう?」と聞いてきます。
そこで、「モバイルデータ通信」と話しかけてみましょう。
すると、Siriは「モバイルデータ通信」の状態を「オンになっています。」あるいは「オフになっています。」と教えてくれます。そして「オフ(あるいはオン)にしたい場合はお知らせください。」というコメント下に、ご丁寧に「モバイルデータ通信」の設定トルグボタンを表示してしまいます。
この設定トルグボタンをスライドさせると、簡単に設定を切り替えることができてしまいます。
このSiriのバグを回避する方法は?
本来は、少なくとも設定画面を表示してはいけないはず。また、Siriは設定を変更する場合に「iPhoneのロックを解除してください。」と言わなければいけません。このバグが発見されたことで、いずれAppleは何らかの対処を行うものと思われます。それまでは、ロック画面でこの操作をできないようにするには設定アプリでSiriを「ロック中にアクセス」できないようにするしかありません。
- 設定アプリを開き、[設定]→[Siri]へと進みます。
- [Siri]の設定画面にある「ロック中にアクセス」設定をここでオフにしておきましょう。