Microsoftは、ここのところ猛威を振るっているランサムウェア攻撃からWindows 10 パソコンを守るための保護機能を追加するとのことです。先日6月29日(現地時間6月28日)にリリースされた最新のWindows 10 Insider Preview Build(16232)にこのランサムウェア保護機能を実装し、開発者向けに公開しています。
この1ヶ月の間に起きたランサムウェア攻撃(WannaCry、PetyaまたはNotPetyaと呼ばれるランサムウェア)により、世界中の病院やATMをはじめ、政府、空港、船舶や自動車会社が業務を停止する羽目になったことは、多くの人の耳目をにぎわせていました。
WannaCryやPetyaまたはNotPetyaと呼ばれるこうしたランサムウェアは、ターゲットをWindowsオペレーティングシステムを実行しているコンピュータにマトを絞って設計されています。このため、MicrosoftはWindowsに適切な防衛策を講じていないと非難されてもいました。
Microsoftは今回の Windows 10 Insider Preview Build(16232)の公開により、その答えを出したことになります。 Windows 10に組み込まれるランサムウェア保護機能は、 Windows 10に標準搭載されるセキュリティソフト「Windows Defender」に組み込まれることになります。
ただ、このセキュリティ機能は一般のユーザーに公開されるのはまだ先のようです。MicrosoftではWindows 10 Creator Update(RedStone 3)に導入する予定で、そのリリース予定は本年2017年9月から10月の予定だとのことです。
ランサムウェア保護機能を有効にする方法
ランサムウェアからWindows 10を守る設定方法は以下の通りです。
- まず、[スタート]メニューに移動し、[Windows Defenderセキュリティセンター]をクリックして開きます。
- 次に表示画面から[ウイルスと脅威の防止]セクションを開きます。
- 開いた[ウイルスと脅威の防止]のページにあるトルグボタンをオンに設定します。もちろん、現行のWindows 10 Creator Update版には、以下のようにランサムウェア防止機能をオンにするボタンはありません。
The Hackers Newsによると、6月29日(現地時間6月28日)にリリースされた最新のWindows 10 Insider Preview Build(16232)に以下のように表示されているとのことです。「Controlled folder access」セクション下にあるとルグボタンをオンにします。これにより「Protect your files and folders from unauthorized changes by unfriendly applications.(不正な変更からファイルやフォルダを保護します。)」とのこと。
この機能が一般に公開されるのは、本年2017年9月から10月にリリース予定のWindows 10 Creator Update(RedStone 3)版だということなので、ランサムウェアの脅威にもう数ヶ月耐えなければならないのが現状のようです。