「ペダリング」で検索すると、諸説出てきます。中には言ってることがまるで逆なものも。そんな中で、思わず「これだ!」と思ったのが、「ペダルは体重を乗せれば回る」。力を入れず脚の重さだけでロードバイクは時速30kmくらいでる(らしい)。楽して走れるなら、精進あるのみ!
で、実際やってみると、
最初は時速20kmがせいぜい。
それでもロードバイクの転がり抵抗の小ささに感動したのですが、時速30kmに近づきたいということで、youtubeであれこれ検索してみるも、脚の動きが速くてよくわからん!
それで思いついたのがアニメーションgif化
です。動画の脚の動きをトレースしてパラパラ漫画にすれば、少しはわかりやすくなるんじゃないか。
というわけで、今回はアニメーションgif化する過程で、あれこれ考えたことをまとめておこうと思います。1年後によも返したら、なにをピンボケなところに注目して書いてるんだ!ということになるかもしれませんが。
1.ペダルを脚の重さで回すって、どういうこと?
「ペダリング」に関してあれこれ検索したり、本を読んだりして、これまで自分が納得できたことをまとめると、こんな感じ。
1.ペダルは、踏むのではなく回す
2.ペダルは、足ではなく股関節(大転子)を起点に回す(したがって、腰の位置は変わらない)
3.ペダルに力を加えるのは12時から3時(12時から1時半、2時から4時という説も)
4.4時半の位置で足を上方向に切り替え、ペダルから力を抜く
足の重さだけで自転車は前に進むことを認識させてくれたのが、竹谷賢二さん(NHK BSの「チャリダー」に出てる人)の「ロードバイクの作法 やってはいけない64の教え」です。
書籍ではペダリングについて、
・円運動ではなく、脚の上下運動
・その上下動の支点が「股関節」
・上下運動を意識するのは股関節から膝までで、膝から下はペダルと連結するパーツと考え、脱力させておくのがポイント
ということを言っていますが、youtubeにも竹谷さんが脚の重さでペダリングすることを教えておいる動画がアップされていました。
動画で言っていることを多少言葉を補って文字化すると、
ペダルにかける力は2つあります。1つは筋力、もう1つは脚の重さで、体重の重い人ほど有利です。脚の重さは(片脚で体重の6分の1、60kgの)男性で10kgぐらいあります。脚の重さでペダルは自然に下がる。下がった脚を(腰腸筋で)引き上げる。後はなめらかなペダリングができれば、踏み込みの力もいらずに自転車は進んでいきます。
「体重の重い人ほど有利」「踏み込みの力もいらずに自転車は進む」。メタボには夢のような言葉ですね。
実際どう練習するかというと、低いギア(前インナー、後ろローから4枚目くらいのギア)で、ケーデンス(1分間のペダル回転数)100ぐらいで回す練習をするのですが、これで「なめらかなペダリング」というのは意外と難しい。「なめらか」以前に、足の角度はこれでいいのかという疑問もわく。
それで、ペダリングの動画をアニメーションgifにして、ゆっくり動かして、股関節から下の脚がどう動いているか見てみようと思ったわけです。
2.アニメーションgif化してみてわかったこと
アニメーションgifというのは、複数の静止画をひとつの動画のようにコマ送りで表示し、動いているように見せる画像のことです。動画をアニメーションgif化すると、コマ送りの画像が得られる(動画編集ソフトでも同じようなことができますが、それはおいといて)。そのままコマ送りの画像をここに並べようとも思ったのですが、人のアップした動画を加工するのも気がひけるし、人の動きを線画にしたほうがわかりやすいと思って、一コマずつトレースしました。
実際やってみると、
これが超面倒臭い!
ペダルの動きが足の裏に隠れ推測でトレースしなければならないところもあるし、つま先も微妙に曲がっていたり、いなかったりと、割り切らなければならないところも多々あります。
そういう前提で、最初にアニメーションgif化してみたのが、ブリヂストンサイクルの藤田晃三さんのペダリング講座。ペダリングのわかりやすい解説動画ですが、
この動画の2分20秒過ぎの数秒間をアニメーションgif化したのが、これ。
ここで注目して見て欲しいのは、ペダルの上死点(一番上)を12時、下死点を6時とすると、12時にはペダルは踏み始められ、3時付近は水平、6時前にはカカトが引き上げられ始めていること。それから、つま先よりカカトが常に高く保たれている点です。
もう一つ作ってみたのは、昨年からツール・ド・フランスで活躍しているに移籍した新城幸也選手のペダリング。本当に綺麗なペダリングで、「ペダリングは踏むのではなく回すことだ」ということがよくわかります。2分36秒過ぎからスローモーションになりますが、そのあたりをアニメーションgifにしてみました。
注目して欲しいのは足首の角度。「ペダリングの足首の角度は常に90度に保つこが大事」とよく言われるますが、足首の角度は固定されているわけではなく、一定の範囲で柔軟に動いていることがわかります(アニメーションgifはトレースが雑なので特に3時あたりは多少ブレている気がしますが、動画を見てもそれはわかります)。
3.なぜ見た通りに体を動かせないか
そういうペダリングの動画やアニメーションgifを見つつ、足の重さでペダルを回す練習をしても、これがなかなか難しい。
そのへんのことを語っているのが、武井壮さんのこの動画(10分00秒から12分10秒あたり)。見た通りに体が動かせないことに気づいた武井壮さんは「自分の体を思った通りに動かせる練習をしてからスポーツをやろう」と思ったということなんですね。
でも、武井壮さんだからそんな芸当(自分の体を思った通りに動かすこと)ができたわけで、それより下手は下手なりに試行錯誤しながらロードバイクに乗るほうが10倍楽しい、と思う今日この頃です。
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