Appleは本日2月20日、iPhone、iPadおよびiPod touch向けオペレーティングシステムiOS 11.2の4度目となる修正バージョン「iOS 11.2.6」をリリースしました。
iOS 11以降のリリース状況およびアップデート内容
iOS 11は9月20日にリリースされて以降、すでにiOS 11.0.xで3度、iOS 11.1.xで2度のマイナーアップデートを行っています。そして、iOS 11.2.xでも今回リリースを含めて4度のマイナーアップデートが行われています。
iOS 11.0.x
- iOS 11.0.1(2017年9月27日)
iOS 11.0.1では、リリース直後に問題化していたMicrosoftのOutlook.comやExchangeのメールアカウントでメールが送れない不具合など、緊急性の高い不具合やバグの修正が行われました。 - iOS 11.0.2(2017年10月4日)
2度目のiOS 11.0.2では、iPhone 8/8 Plusの一部で発生が確認されていた通話中にパチパチという雑音が発生していた問題を修正しています。また、その他に一部の写真が非表示になってしまう問題や暗号化されたメールメッセージの添付ファイルが開けない問題にも対応しています。 - iOS 11.0.3(2017年10月12日)
iOS 11.0.3では、一部のiPhone 7シリーズでオーディオおよび触覚フィードバックが作動しない問題を修正しています。また、Apple純正部品を使って修理されなかった一部のiPhone 6sで画面がタッチ入力に反応しない問題に対応しています。
iOS 11.1.x
そして、11月1日に公開されたiOS 11バージョン初となるメジャーアップデート版iOS 11.1では70字を超える新しい絵文字が追加され、写真アプリやアクセシビリティなど多くのバグ修正および改善が行われました。その後、ほぼ1週間単位でマイナーアップデートが行われ、以下のようにすでに2度にわたる不具合の修正が行われています。
- iOS 11.1(2017年11月1日)
iOS 11.1では70字を超える新しい絵文字が追加されました。また、写真アプリやアクセシビリティなどのバグ修正および改善も含まれます。 - iOS 11.1.1(2017年11月10日)
iOS11デバイスで「i」を入力すると「A」が表示されるキーボードの自動修正機能の入力バグ問題や“Hey Siri”が作動しない問題の修正を行っています。 - iOS 11.1.2(2017年11月17日)
急激な温度低下でiPhone Xの画面が反応しない問題やライブ写真やiPhone Xでキャプチャしたビデオの歪みを引き起こす可能性のある問題を修正しました。
iOS 11.2.x
そして、iOS 11の2度目のメジャーアップデートバージョン「iOS 11.2」が12月3日に、その1度目の修正バージョンが12月14日にリリースされ、本日2度目のマイナーチェンジが行われています。
- iOS 11.2(2017年12月3日)
iOSデバイスの標準「電卓」アプリで問題になっていた、数字を速く入力すると正しく計算できない問題が修正されました。そのほかにも数々の不具合や改善が行われています。また、新しい3つのLive壁紙の追加なども行われています。 - iOS 11.2.1(2017年12月14日)
auのiOSユーザー向けにVisual Voicemailをアクティベーションできない問題の修正が行われています。また、“ホーム” Appの共有ユーザがリモートアクセスできない問題にも対応しました。 - iOS 11.2.2(2018年1月9日)
GoogleのProject Zeroチームなどが公開したIntelやARMなど投機的実行機能を持つCPUに対するサイドチャネル攻撃によりユーザー情報などが窃取される可能性がある「Meltdown(CVE-2017-5754)」および「Spectre(CVE-2017-5753, CVE-2017-5715)」脆弱性などの修正が行われています。 - iOS 11.2.5(2018年1月24日)
Siriを搭載したAIワイヤレススピーカーHomePodをはじめ、Siri、Apple ID、Apple Music、Wi-Fiの設定が自動転送され、サポートされます。Siriニュースは、“Hey Siri, play the news”と頼むだけで、Siriにニュースを読み上げてもらうことが可能に。スポーツ、ビジネス、ミュージックなど、特定のニュースカテゴリを頼むこともできます。また、“電話” Appで、通話履歴に不完全な情報が表示される、Face IDでiPhone Xのロックを解除したときに一部のExchangeアカウントからの“メール”の通知がロック画面から消えるなどの問題の改善や修正が行われています。 - iOS 11.2.6(2018年2月20日)
特定の文字列を使用するとAppがクラッシュする問題の修正に対応しています。これは、インド南部で使用されているテルグ語の一文字を受信するだけでiPhoneがクラッシュし、アプリも起動できなくなるというもの。その他にも、一部の他社製のアプリで外部アクセサリに接続できない問題なども修正が行われています。
今回のiOS 11.2.6リリースノート
iOS 11.2.6には、以下のiPhoneまたはiPadのバグの修正が含まれます:
- 特定の文字列を使用するとAppがクラッシュする問題を修正
- 一部の他社製のAppが外部アクセサリに接続できない問題を修正
このアップデートのセキュリティコンテンツについては、次のWebサイトをご覧ください:
https://support.apple.com/ja-jp/HT201222
iOS 11.2.6アップデートによるユーザの反応は?
今回のアップデートは、先週話題となったインド・テルグ語によるクラッシュ問題への修正対応していることから、この修正に多くのユーザーが反応しているようです。
Apple、「iOS 11.2.6」をリリース〜「テルグ語クラッシュ」を修正 https://t.co/O84QaIppAs https://t.co/isDHJuCN9L
— ChocolateBisco (@ChocolateBisco) 2018年2月20日
iOS 11.2.6 がきたらしい。例の文字を受信するとクラッシュするバグが直ってるみたい
— Kosuke Ogawa (@koogawa) 2018年2月19日
iOS.11.2.6リリースされてる
今日帰ったら即アプデしなきゃ
あのインド文字みたいなの送られてくる前に— MASA (@MirrorMasa) 2018年2月20日
アップデートによる不具合報告は?
リリースしてからまだ半日以上経過していますが、今のところ実際にインストールした後の不具合などの報告は上がっていないようです。iOS 11.2.6は、セキュリティ脆弱性に対処した不具合修正であったiOS 11.2.2アップデートとは違い、インド・テルグ語の特殊キャラクターでのクラッシュということはあるものの、iOS 11.2.6アップデートによる不具合の報告は新たに大きな問題となるようなものは現れないものと思われます。
ただし、iOS 11.2.6をダウンロード&インストールするにつれててダウンロードやインストールに関する問題、Bluetoothに関する問題、バッテリの消耗問題、Wi-Fi接続の問題、UIの表示遅延、ランダムな再起動などの問題も発生することが考えられます。
もし、iOS 11.2.6をインストールして、バッテリの異常な放電やBluetoothの問題などのバグや問題に気付いた場合には、以下の記事がその解決の参考になるかもしれません。