Mozillaは2018年12月6日(現地時間12月5日)、Windows PC、MacおよびLinux向けメールクライアントThunderbirdの最新バージョン「Thunderbird 60.3.3」をリリースしました。
今回の最新版「Thunderbird 60.3.3」アップデートでは、前回バージョン「Thunderbird 60.3.2」リリース以降に明らかになった不具合などの修正が行われています。
Thunderbird 60.3.2 以前には保存されているパスワードや、マスターパスワードの秘密鍵が削除されてしまう問題について、Thunderbird 60.3.3では、これらのデータロスを回避できるようになっています。なお、バージョン60.3.2以前にアップデートを行い、この問題に遭遇している場合には、バックアップから削除済みのkey3.dbファイルを復元することで、移行を正常に完了させることができるとのことです。
Thunderbird 60.3.3リリース ノート
対策
Thunderbird 60ではセキュリティデータベースの移行 (key3.db, cert8.db から key4.db, cert9.db) が行われるが、Thunderbird 60.3.2 以前には保存されているパスワードや、マスターパスワードの秘密鍵が削除されてしまう恐れがあった。バージョン 60.3.3 では、これらのデータロスが回避されるようになった。バージョン 60.3.2以前にアップデートを行いこの問題の影響を受けている場合には、バックアップから削除済みの key3.db ファイルを復元することで、移行を正常に完了させることができる。
修正
- Thunderbird 60.3.2 で、アドレス帳の検索及び自動補完が遅くなっていた問題を修正
- プレーンテキストの修飾 (* で太字、/ でイタリック、_ で下線、| でコード) が非 ASCII 文字に対して機能していなかった問題を修正
- メッセージ作成中に、リンクのプロパティパネルからリンク先を除去してもリンク自体が除去されない問題を修正
既知の問題点:未解決
- あまり一般的ではない文字セット (cp932, cp936) のメッセージのデコードで問題が発生する。バージョン 60.4.0 で修正予定
- いくつかのサーバーへの CalDav アクセスが機能しない。network.cookie.same-site.enabled を false とすることで回避できる
- チャット: Twitter.com での API の変更により、Twitter が機能しない (近日中に解決の見込み)
なお、Windows、Mac、Linux向けメールクライアント「Thunderbird」の最新バージョンは、既存のすべてのユーザーは自動的にアップデートすることが出来ます。ただ、既存のThunderbird 5以降からの自動アップデートは停止されているので、以下のようにメニュー「Mozilla Thunderbirdについて」から新規ダウンロードを行う必要があります。
また、新規にダウンロードする場合などでは、MozillaのThunderbirdダウンロードサイトからダウンロードすることができます。