Mozillaは2018年12月21日(現地時間12月20日)、Windows PC、MacおよびLinux向けメールクライアントThunderbirdの最新バージョン「Thunderbird 60.4.0」をリリースしました。
メジャーアップデート・バージョン「Thunderbird 60.0」では、「Firefox Quantum」で採用された“Photon”デザインが導入され、外観がFirefoxと共通となりました。また、Thunderbird 60.0はFirefox 60と同じレンダリングエンジン「Gecko 60」を搭載しており、バックエンドもFirefox 60相当となっています。
タブの外観変更をはじめ、「Light」と「Dark」の2種類のテーマ選択や、WebExtensionテーマの有効化もできるようになっています。また、チャット画面のテーマも複数用意されています。そのほかにも数多くの新機能や修正、変更が行われています。
Thunderbird 60.4.0リリース ノート
今回の「Thunderbird 60.3.0」最新版アップデートでは、新機能として、WebExtensionsによるFileLink APIをサポートし、WeTransferおよびDropbox用のFileLinkアドオンによるDropboxなどを経由した添付ファイルの送信が可能になります。
本バージョンにおける新機能は、“WebExtensions”で“FileLink API”がサポートされたこと。
新機能
- WebExtension において FileLink アドオン (添付ファイルをリンク共有するもの) を可能にする FileLink API の実装 (WeTransfer および Dropbox によるアドオン提供が計画中)
修正
- あまり一般的ではない文字セット (cp932, cp936) のメッセージのデコードで発生する問題を修正
- 下書きフォルダー (他の特別および仮想フォルダーを含む) 内の新しいメッセージは、新着メッセージ通知の対象とならなくなった
既知の問題点(未解決)
- 新着メッセージ通知の音をカスタマイズしているとクラッシュする。システムの通知音を使うことで回避可能
- Mozilla プラットフォームの変更により、Windows のネットワーク共有においてドライブレターが割り当てられていたプロファイルは、UNC で認識される
- いくつかのサーバーへの CalDav アクセスが機能しない。network.cookie.same-site.enabled を false とすることで回避できる
- チャット: Twitter.com での API の変更により、Twitter が機能しない
なお、ThunderbirdのカレンダーアドオンであるLightningをインストールしている場合、Windows、Mac、Linux向けメールクライアント「Thunderbird」の新しいバージョンに合わせて自動的に更新されます。ただ、既存のThunderbird 5以降からの自動アップデートは停止されているので、以下のようにメニュー「Mozilla Thunderbirdについて」から新規ダウンロードを行う必要があります。
システム要件
- Windows:Windows 7、Windows Server 2008 R2以降
- Mac:Mac OS X 10.9以降
- Linux:GTK + 3.4以上。
また、新規にダウンロードする場合などでは、MozillaのThunderbirdダウンロードサイトからダウンロードすることができます。