Mozillaは2020年2月12日(現地時間2月11日)、Windows、Mac、Linuxなどデスクトップ向けのWebブラウザFirefoxの定期的なメジャーアップデートとなる「Firefox 73.0」を正式リリースしました。
今回リリースされたMozillaのWebブラウザ最新バージョン「Firefox 73.0」では、以下の新しい機能や修正が行われています。
Firefox 73.0デスクトップ版リリースノート
新機能
ウェブサイトの閲覧をより容易にする 2 つの機能の実装
- 10 年以上にわたり、サイトごとのズームレベルを保持できるズーム機能が提供されてきたが、ほとんどのサイトにおいてズーム機能を必要とするユーザーにとっては新規サイトごとに倍率を指定する手間が必要があった。Firefox 73 では、全サイトに対する既定のズームレベルを指定することが可能となった。この機能はオプションの「言語と外観」セクションから利用可能である。サイトごとのレベル指定もこれまで通り利用できる。
- ロービジョンのユーザーは、ウェブサイトを読みやすくするためにこれまで Windows のハイコントラストモードに頼ることが多い。Firefox もハイコントラストモードに対応しているが、テキストの可読性を向上させるために背景画像の表示を無効化していた。Firefox 73 では、背景画像を表示するとともにテキスト領域の背後に背景色のブロックを配置する “readability backplate” というソリューションを導入した。これにより、背景画像を無効化することなくテキストを読むことが可能となった。
修正
- オーディオの再生速度を変更したときの再生品質の改善
- ログインフォームのフィールドが修正されたとき、ログイン情報を保存するか尋ねるようになった。
変更
開発者
- WAMP フォーマットの WebSocket メッセージ (JSON, MsgPack, CBOR) をネットワークパネルにおいて適切にでコードできるようになった。
セキュリティ修正
今回のアップデートでのセキュリティ問題についての修正は合計11件で、重要度区分「最高(critical)」はないものの、「高(high)」3件、「中(moderate)」3件の計6件の修正が行われています。
▶︎Security Vulnerabilities fixed in Firefox 73 — Mozilla
Web Platform
- テキストエンコーディングを明示的に宣言していない古いウェブページにおける古いテキストエンコーディングの自動判別の改善。
既知の問題
未解決
- 0patch セキュリティソフトウェアのユーザーは、Firefox 73 へのアップデート後の起動時にクラッシュする恐れがある。今後のリリースで修正予定。0patch settings において
firefox.exe
を除外することで回避可能
「Firefox 73.0」は、Windows, Mac そして Linux向けがリリースされており、すでにFirefoxがインストールされている場合にはメニュー「Firefoxについて」から、あるいはMozillaWebサイトよりダウンロードいつでもアップデートすることができます。同時に、Android版はマイナーアップデート版である Firefox for Android 68.5 をリリースしています。
なお、延長サポート版である Firefox ESRについてもFirefox 68.5にバージョンがアップデートされています。
Mozillaは、6〜8週間隔で新しいFirefoxのバージョンをリリースしています。Windows、Mac、Linuxなどのデスクトップ向け次期メジャー・アップデート版「Firefox 74」は現地時間2020年3月10日(火)のリリース予定となっています。