Microsoftは2022年10月12日(日本時間)、2022年10月の月例Windows UpdateとしてWindowsをはじめとしたセキュリティ更新プログラムを公開しました。セキュリティ脆弱性などの更新が含まれているので、Windows PCをお使いのユーザーは、なるべく早くアップデートを行いましょう。
今月のセキュリティ更新プログラムでは、Windowsのセキュリティ更新やバグ修正に関する計11件(緊急8件、重要3件)の新規セキュリティ情報を公開しています。
また、新規セキュリティ更新プログラムを公開すると共に、既存の脆弱性情報 5 件と、既存のセキュリティアドバイザリ情報 1 件の更新を行いました。
なお、今月の悪意のあるソフトウェアの削除ツールでは、新たに対応を追加したファミリはありませんでした。
Windowsユーザーはできるだけ早く、2022年10月の公開セキュリティ更新プログラムを適用することが推奨されます。
2022年10月のセキュリティ更新プログラムを公開した製品、コンポーネント一覧
Microsoftが2022年10月12日(日本時間)にセキュリティ更新プログラムを公開した製品およびコンポーネントの一覧が公開されています。
- Active Directory Domain Services
- Azure
- Azure Arc
- Client Server Run-time Subsystem (CSRSS)
- Microsoft Edge (Chromium ベース)
- Microsoft Graphics コンポーネント
- Microsoft Office
- Microsoft Office SharePoint
- Microsoft Office Word
- SQL 用 Microsoft WDAC OLE DB プロバイダー
- NuGet クライアント
- リモート アクセス サービス Point-to-Point トンネリング プロトコル
- ロール: Windows Hyper-V
- Service Fabric
- Visual Studio Code
- Windows Active Directory 証明書サービス
- Windows ALPC
- Windows CD-ROM ドライバー
- Windows COM+ イベント システム サービス
- Windows 接続ユーザー エクスペリエンスとテレメトリ サービス
- Windows CryptoAPI
- Windows Defender
- Windows DHCP クライアント
- Windows 分散ファイル システム (DFS)
- Microsoft DWM Core ライブラリ
- Windows Event Logging Service
- Windows グループ ポリシー
- Windows グループ ポリシーの基本設定クライアント
- Windows インターネット キー交換 (IKE) プロトコル
- Windows カーネル
- Windows Local Security Authority (LSA)
- Windows ローカル セキュリティ機関サブシステム サービス (LSASS)
- Windows ローカル セッション マネージャー (LSM)
- Windows NTFS
- Windows NTLM
- Windows ODBC ドライバー
- Windows Perception Simulation Service
- Windows Point-to-Point Tunneling プロトコル
- Windows 印刷スプーラー コンポーネント
- Windows Resilient File System (ReFS)
- Windows セキュリティで保護されたチャネル
- Windows Security Support Provider Interface
- Windows Server のリモートからアクセス可能なレジストリ キー
- Windows Server Service
- Windows Storage
- Windows TCP/IP
- Windows USB シリアル ドライバー
- Windows Web アカウント マネージャー
- Windows Win32K
- Windows WLAN サービス
- Windows ワークステーション サービス
セキュリティ更新プログラム、セキュリティ アドバイザリに関する主な注意点
- 今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、CVE-2022-41033 Windows COM + イベント システム サービスの特権の昇格の脆弱性は、既に、脆弱性の悪用が行われていることを確認しています。なお、この脆弱性の詳細の一般への公開は、セキュリティ更新プログラムの公開時点では確認されていません。お客様においては、早急に、更新プログラムの適用を行ってください。詳細は、CVE-2022-41033 を参照してください。
- 今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、CVE-2022-41043 (Microsoft Office) は、セキュリティ更新プログラムの公開よりも前に、脆弱性の情報が一般に公開されていたことを確認しています。なお、この脆弱性の悪用は、セキュリティ更新プログラムの公開時点では確認されていません。
- 9 月 30 日 (米国時間) に公開したCVE-2022-41040 Microsoft Exchange Server の特権の昇格の脆弱性 および CVE-2022-41082 Microsoft Exchange Server のリモートでコードが実行される脆弱性の修正は、今月のセキュリティ更新プログラムには含まれていません。これらの脆弱性に対する更新プログラムは、準備が整い次第、公開をする予定です。影響を受ける環境をお持ちのお客様は、緩和策を実施してください。緩和策やそのほかの詳細に関してはMicrosoft Exchange サーバーのゼロデイ脆弱性報告に関するお客様向けガイダンスを参照してください。
- 今月のセキュリティ更新プログラムを適用することで、Active Directory 環境のドメイン コントローラはPAC に要求元が含まれていない場合は認証を拒否する動作になります。これは、2021年 11 月に公開したActive Directory の脆弱性 CVE-2021-42287 への対処のため実行される措置です。詳細については、KB5008380、 CVE-2021-42287 で追加されたイベント メッセージ ID 35 , 37 と脆弱性対応の流れについて および [IT 管理者むけ] Active Directoryのセキュリティ強化への対応をご確認ください をご参照ください。
- セキュリティ更新プログラムにおける既知の問題は、各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報を参照してください。既知の問題が確認されている各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報一覧は、2022 年 10 月セキュリティ更新プログラム リリースノートに掲載されています。
2022年10月のセキュリティ更新プログラム一覧
Microsoftが2022年10月12日(日本時間)に公開したセキュリティ更新プログラムは次の通りです。
最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。
最大深刻度「緊急」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Windows 11 および v22H2
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
5018418
v22H2 5018427
製品ファミリ:Windows 10 v21H2, v21H1, およびv20H2
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
5018410
製品ファミリ:Windows Server 2022 (Server Core installationを含む)
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
5018421
製品ファミリ:Windows Server 2019 , 2016 (Server Core installation を含む)
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows Server 2019 , 5018419
Windows Server 2016 , 5018411
製品ファミリ:Windows 8.1, Windows Server 2012 R2, Windows Server 2012 (Server Core installation を含む)
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows 8.1, Windows Server 2012 R2
Monthly Rollup 5018474
Security Only 5018476
Windows Server 2012
Monthly Rollup 5018457
Security Only 5018478
製品ファミリ:Microsoft Office
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド およびhttps://docs.microsoft.com/officeupdates を参考にしてください。
製品ファミリ:Microsoft SharePoint
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
SharePoint 更新プログラム – Office release notes
製品ファミリ:Microsoft Azure-related software
■最も大きな影響を受ける内容
特権の昇格
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド および https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure を参考にしてください。
最大深刻度「重要」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Microsoft .NET
■最も大きな影響を受ける内容
特権の昇格
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド および https://docs.microsoft.com/dotnet を参考にしてください。
製品ファミリ:Microsoft Visual Studio
■最も大きな影響を受ける内容
リモートでコードが実行される
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド および https://docs.microsoft.com/visualstudio を参考にしてください。
製品ファミリ:Microsoft Malware Protection Engine
■最も大きな影響を受ける内容
特権の昇格
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド を参考にしてください。
既存の脆弱性情報の更新
Microsoftが2022年10月12日(日本時間)に公開した、既存の脆弱性5件の更新情報は次の通りです。
-
CVE
CVE-2022-21979
CVE-2022-21980
CVE-2022-24516
CVE-2022-24477
CVE-2022-30134
変更内容
拡張保護機能をオンにした場合に監査機能が正しく機能しないことに関連する既知の問題に対処するため、マイクロソフトはMicrosoft Exchangeのセキュリティ更新プログラムを更新しました。詳しくは、Exchange Team Blogをご覧ください。
既存のセキュリティ アドバイザリの更新
Microsoftが2022年10月12日(日本時間)に公開した、既存のセキュリティアドバイザリ1件の更新情報は次の通りです。
- ADV990001 最新のサービス スタック更新プログラム
新しいバージョンのサービス スタック更新プログラムが入手可能であることをお知らせするために、アドバイザリが更新されました。詳細については、FAQ を参照してください。
最新のサービス スタック更新プログラム (SSU) は、アドバイザリ ADV990001 にてご確認ください。
Microsoft Edge (Chromium-based) のセキュリティ情報は、公開のスケジュールが月例のリリースとは異なりますので、セキュリティ更新プログラム ガイド上で製品にて Microsoft Edge (Chromium-based) を選択してご確認ください。または、Edge のセキュリティ リリース情報にてご確認ください。
各脆弱性情報 (CVE) のページには、緩和策、回避策、注意事項やよく寄せられる質問など、追加の情報が掲載されている場合があります。セキュリティ更新プログラムの適用の前に、併せてご確認ください。
最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。セキュリティ更新プログラムガイドでは、セキュリティの脆弱性および更新プログラムの情報を、CVE、KB 番号、製品、またはリリース日別に並べ替えたりフィルターをかけたりすることができます。各月のセキュリティ更新プログラムを絞り込むには、日付範囲に絞り込む月の第 2 火曜日を指定して検索してください。なお、セキュリティ更新プログラム ガイド API を活用して、自社に特化したカスタム レポートを作成することができます。API の活用方法を紹介する 6 つのビデオ (API の情報 (GitHub)、API へのアクセス、HTML ファイルの出力、Excel へのエクスポート、CVE リストの取得、KB リストの取得) を公開していますので、是非ご活用ください。
セキュリティ更新プログラム ガイド に更新があった場合の通知を受け取る仕組みの実装が予定されています。詳しくは、 ブログ “Coming Soon: A Brand-New Notification System!” をご参照ください。
次回、2022年11月のWindows Update、セキュリティ更新プログラムのリリースは、11月9日(日本時間)の予定となっています。2022年の年間スケジュールについてはこちらを参照ください。
Source:Microsoft
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