0 / 140

Mozilla、Firefox 115.0デスクトップ向け最新安定版をリリース。Windows 7/8.x、macOS 10.12~10.14への対応はこれが最後に、など。

Mozillaは2023年7月5日(現地時間7月4日)、Windows、Mac、Linuxなどデスクトップ向けのWebブラウザFirefoxの定期的なメジャーアップデートとなる「Firefox 115.0」を正式リリースしました。

今回リリースされたMozillaのWebブラウザ最新バージョン「Firefox 115.0」では、以下の新しい機能や修正が行われています。

Firefox 115.0デスクトップ版リリースノート

新機能

  • Chrome ベースのウェブブラウザに保存された支払い手段を Firefox に移行できるようになった。
  • Linux: Intel GPU による動画のハードウェアデコードが可能となった。
  • タブマネージャーのドロップダウンに閉じるボタンが追加された。
  • 他のウェブブラウザからのデータのインポートのユーザーインターフェイスを刷新。
  • H264 動画のデコードをサポートしないプラットフォームの場合、Cisco の OpenH264 プラグインによる動画再生にフォールバックされるようになった。

修正

  • Windows: タイトルバーが表示された状態での拡大表示で、テキストカーソルが正しく表示されるようになった。
  • Windows: ローエンドおよび USB 接続の Wi-Fi ドライバーを使用し、かつ OS のジオロケーション機能を無効にした状態において、システムのネットワークを不安定にすることなくその場限りのジオロケーション機能の有効化を行えるようになった。

変更

  • パスワード入力フィールド上で「元に戻す」「やり直し」が可能となった。
  • Linux: 新しいタブボタン上でのミドルクリックから、xclipboard のコンテンツを新しいタブに開けるようになった。xclipboard のコンテンツが URL の場合にはその URL が開かれ、それ以外のテキストの場合には既定の検索プロバイダーによる検索が行われる。
  • Firefox Colorways のビルトインテーマが、アドオンの自動更新を無効化したプロファイルでも addons.mozilla.org 上でホストされる同じテーマに自動的に移行されるようになった。これにより、今後インストーラーから Colorways テーマが除去されても、プロファイル上のテーマは維持される。
  • アドオンパネル上に「Mozilla が監視している一部の拡張機能は、ユーザーのデータを保護するため、このサイトでの動作が許可されていません」と表示される可能性がある。これは、セキュリティを含む様々な理由から 特定のウェブサイト上で Mozilla によって監視されたアドオンのみ動作を許可する バックエンド機能が本バージョンから追加されたためである。

Enterprise

Developer

  • デバッグ中に興味のないサードパーティー製ライブラリを無視できるようになった。無視したライブラリは、ブレイクポイントではヒットせず、ステップ操作でもスキップされる。

    開発者ツールのソースツリーの「無視されたソースを隠す」から選択できる。 (bug)

    無視されたソースは JavaScript のトレース機能上でもスキップされる。 (bug)

  • 新しいオプション devtools.f12_enabled が追加された。F12 キーの意図しない使用によって開発者ツールが開くことを防止できる。 (bug)

Web Platform

  • ビルトインエディター上での contenteditable および designMode の挙動が他のウェブブラウザと同様になった。例:ノードの分割 (段落の分割のためエンターキーを押したとき)、ノートの結合 (段落を結合するため段落冒頭でバックスペースキーを押したとき)。ノートの分割では、オリジナルのノードの前ではなく後に新しいノードが作成される。

    同様に、ノードの結合では、「前のノードを削除して中身を後ろのノードの先頭に移動」するのではなく「後ろのノードを削除して中身を前のノードの末尾に移動」する。

  • WebRTC アプリケーションの開発者が、バッファー確保のための ターゲット をメディアのミリ秒単位で指定できるようになった。
  • Change array by copy によって、Array.prototype および TypedArray.prototype においてアレイ上で変更内容を含む新しいコピーを返すメソッドが提供されるようになった。
  • animation-composition プロパティがサポートされた。
  • URL.canParse() 関数が追加された。
  • プライベートブラウジング でもIndexedDB がサポートされ、メモリの制限なくディスク上の暗号化されたストレージにアクセスできるようになった。一時的な鍵はメモリ上にのみ保存され、プライベートブラウジングセッションの終了時にすべての情報は破棄される。
  • CSS インポートルール @import supports(…) によるサポート状況。

セキュリティ修正

今回のアップデートでのセキュリティ修正は合計13個で、重要度別の区分では重要度区分「最高(critical)」はないものの、「高(high)」4件、「中(moderate)」8件、そして最も低レベルの「低(low)」1件の修正が行われています。

重要度「高」のセキュリティ修正情報

重要度「中」のセキュリティ修正情報

重要度「小」のセキュリティ修正情報

注意事項

    2023 年 1 月に Microsoft による Windows 7 および 8 のサポートが終了したことに伴い、Firefox によるこれらのバージョンの Windows のサポートも本バージョンにて終了となります。Windows 7 および 8 のユーザーは、ESR 115 へ自動的に移行され、2024 年 9 月までセキュリティ修正が提供されます。詳細は サポート記事 を参照してください。

    同様に、Apple macOS 10.12、10.13、10.14 のサポートも本バージョンにて終了となります。これらのユーザーも ESR 115 へ自動的に移行され、2024 年 9 月までセキュリティ修正が提供されます。詳細は サポート記事 を参照してください。

▶︎Security Vulnerabilities fixed in Firefox 115 — Mozilla

Firefox 115.0」は、Windows, Mac そして Linux向けがリリースされており、すでにFirefoxがインストールされている場合にはメニュー「Firefoxについて」から、あるいはMozillaWebサイトよりダウンロードいつでもアップデートすることができます。Firefox 115.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 115.0 システム要件 を参照してください。また、延長サポート版である Firefox ESR もバージョン 115.0 にアップデートされているほか、 Firefox ESR 102.13.0 もリリースされています。

Mozillaは、6~8週間隔で新しいFirefoxのバージョンをリリースしています。Windows、Mac、Linuxなどのデスクトップ向け次期メジャー・アップデート版「Firefox 116」は現地時間2023年8月1日(火)のリリース予定となっています。

つぶやき

Facebookのコメント

この記事へのコメント

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です