梅雨の季節到来!日本列島は今年も梅雨の季節を迎え、各地で大雨などの被害も出ています。iPhoneは水に弱いと言われ、iPhoneを片時も離せないユーザーは、突然の雨などで「iPhoneが雨に濡れないように」細心の注意を払わねばならない季節ですね。
水濡れの原因は、何も雨ばかりではないですね。細心の注意を払っていても、トイレや洗濯機の中に落として水没してしまった!なんてこともあるでしょう。さすがにお風呂に持って行く時には防水専用ケースに入れてはいるでしょうが、キッチンでは作業をしていて洗面台の中に落として濡れてしまったなんてこともあるでしょう。
iPhoneって、そんなに水濡れに弱いの?
実は、最新のモデルであるiPhone 6s/6s Plusは、それ以前の機種に比べてかなり改善されているようです。昨年秋に登場した直後に、Zach StraleyさんがYouTubeに公開した水没させての水濡れ実験を行っています。
洗面器に1時間沈めて実験しているのですが、全く問題なく使用できたようです。その後、今度は48時間沈めっぱなしにしての実験でも問題なく使用できたという結果を公開しています。
今年になって発売されたiPhone SEでも同様の実験をiPhone 5sとともに行っています。その結果、iPhone 5sが故障してしまったのに対して、iPhone SEはiPhone 6s/6s Plus同様に問題なく使用できたようです。
上記の3つの実験でもわかるように、現行のiPhone(iPhone 6s/6s Plus、iPhone SE)は耐水性がかなり向上しているようです。以前のiPhoneと比べて格段に改良されています。この要因は、メインボードのコネクタ周りにシリコン製の目地シールを貼って防水強度を高めたようです(この件についてAppleは昨年5月に特許を取得)。
ということで、現行のiPhone 6s/6s Plus、iPhone SEユーザーはかなり安心できるようです。けれど、それ以前の機種(iPhone 6/6 PlusやiPhone 5、iPhone 5sなど)を使用しているユーザーを多いことでしょう。また最新の機種を使用しているユーザーも過信は禁物です。
「iPhoneを水の中に落とした!」「突然の大雨でびしょ濡れになってしまった!」などの場合には、即応急処置を行うようにしましょう。iPhoneは精密機械ですからね。そして、濡れ具合がひどい時には念入りなメンテナンスを行いましょう。
まずは、応急処置を!
1.iPhoneの電源をオフに
iPhoneを水没させた、水に濡れてしまったら、まずはiPhoneの電源をオフにしましょう。[スリープ/スリープ解除ボタン]を長押しし、[スライドで電源オフ]スライダをスワイプして電源を切ります。
2.カバーやケース、バンパー、イヤホンジャックなどを外す
iPhoneのカバーやケース、バンパー、イヤホンジャックなどの付属品をすべて外しましょう。カバーなど付属品が付いたままだと、接続部分に水が入り込んだままになってしまいます。
コネクタ部分には液体浸入インジケータ(LCI)が内蔵されており、この部分が水に濡れてしまうと、通常の使用状態では白またはシルバーのインジケータ部分が赤色になって水濡れにより、乾いた後も元に戻らなくなってしまいます。また、「水濡れ」判定されると、AppleCare Protection Plan (APP) の保証対象外となってしまいます。
3.タオルで包み、水気を拭き取る
裸にしたiPhoneの水分をきれいに拭き取ります。故障の原因になるので、本体が乾くまでは電源をオフにしたままにしましょう。
濡れ具合が激しい時には念入りなメンテナンスを
濡れ具合が激しい時には、下記の内容を実行して念入りにメンテナンスしましょう。
- SIMカードを外します。
- ティッシュなどで“こより”を作って、ヘッドセットやLightningコネクタ、SIMカードトレーなどの水分を取ります。
- ティッシュでiPhoneを包んで、乾燥剤と一緒にジップロックに入れて乾燥を待ちます。
SIMカードを抜く
iPhoneのSIMカードを抜くには、右サイドのSIMトレイを引き出して取り出します。ペーパークリップやSIM取り出しツールを使って、SIMトレイの下にある穴にポンと差し込んで引き出します。
iPhone4(GSMモデル)以降のiPhoneでは、SIMトレイの位置は上記のようになります。また、それ以前のiPhoneについては、本体上部になります。
コネクタなどの各部分の水分を吸い取る
iPhoneの下部にあるヘッドセットやLightningコネクタ、SIMカードトレーなどの水濡れしている部分の水分を丁寧に吸い取りましょう。
ティッシュでiPhoneを包む
よく水分を拭き取ったら、余分な水分を吸い取るように、ティッシュで包みましょう。
ジップロックに乾燥剤とともにiPhoneを入れる
ティッシュで包んだiPhoneをジップロックに入れて、出来れば乾燥剤を一緒に入れておきます。
しばらく放置
ジップロックに乾燥剤とともにiPhoneを入れたら、パソコンの上などの乾燥している場所に日光を避けておいて、乾くのを待ちます。乾くまで、数日間(4〜5日間)はそのままにしておいた方がいいかと思います。
復活したら、即バックアップを!
iPhoneが完全に乾いたら、電源を入れてみましょう。[スリープ/スリープ解除ボタン]を長押しして電源をオンにします。これで、iPhoneが目覚めてくれたら喜びひとしおですが、すぐにバックアップをとりましょう。iPhoneが目覚めたからといって安心はできません。起動したものの、数日でダウンすることも考えられます。
水濡れの際に、絶対にやってはいけないこと
- iPhoneの電源をオンにする
電源はオフにしてiPhoneが乾くまでオンにしてはいけません。内部に水が入っている場合には、ショートしてしまう可能性があります。ショートしてしまうと、修復はもちろん、データのバックアップもできないことになり、入っている情報が取り出せないばかりか、修理すらできない状態となってしまいます。また、動作が復帰したとしても、iPhone内部に腐食を生む原因になります。 - iPhone本体を振って、水気を飛ばそうとする
これもNGですね。水分を飛ばそうとして、逆に内部に水分がある場合には、水分が入ってない箇所にも水が回ってしまう可能性があります。 - iPhoneにドライヤーをあてて乾かす
すぐにも使いたいiPhone。速攻で乾かしたい、はやる気持ちを抑えて自然乾燥を待ちましょう。iPhoneのような精密機器に取って、熱風は危険です。また、送風であっても、入り込んでいた水分が濡れてない部分に入り込んでしまうことも考えられます。直接ドライヤーに当てて乾かすのは、iPhone内部のサビや腐食の原因になることも考えられるので、絶対にやめましょう。
iPhoneを濡らしてしまった場合には、一に忍耐、二に忍耐ですね。こんなことにならないようにiPhoneの取り扱いには十分の注意が必要ですね。気をつけましょう。そして、濡らしてしまった場合には、入念なメンテナンスを行いましょう。
そして、応急処置をしても治らない、あるいは応急処置できないほど濡れてしまった場合には、Appleサポート「iPhone修理サービスQ&Aセンター」か修理やさんに駆け込んで相談しましょう。