Microsoftは2024年7月10日(日本時間)、2024年7月の月例Windows UpdateとしてWindowsをはじめとしたセキュリティ更新プログラムを公開しました。セキュリティ脆弱性などの更新が含まれているので、Windows PCをお使いのユーザーは、なるべく早くアップデートを行いましょう。
今月のセキュリティ更新プログラムでは、Windowsのセキュリティ更新やバグ修正に関する計13件(緊急5件、重要8件)の新規セキュリティ情報を公開しています。
また、新規セキュリティ更新プログラムを公開を行いました。
なお、今月の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」では、このツールで削除できる悪意のあるソフトウェアが追加されています。詳細は、対象のマルウェアファミリ を参照してください。
Windowsユーザーはできるだけ早く、2024年7月の公開セキュリティ更新プログラムを適用することが推奨されます。
セキュリティ更新プログラム、セキュリティ アドバイザリに関する主な注意点
- 今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、以下の脆弱性は更新プログラムが公開されるよりも前に悪用や脆弱性の詳細が一般へ公開されていることを確認しています。お客様においては、更新プログラムの適用を早急に行ってください。脆弱性の詳細は、各 CVE のページを参照してください。
- CVE-2024-37985 Arm: CVE-2024-37985 Systematic Identification and Characterization of Proprietary Prefetchers
- CVE-2024-35264 .NET と Visual Studio のリモート コードが実行される脆弱性
- CVE-2024-38112 Windows MSHTML Platform Spoofing Vulnerability
- CVE-2024-38080 Windows Hyper-V の特権の昇格の脆弱性
- 今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、以下の脆弱性は、CVSS 基本値が 9.8 と高いスコアで、認証やユーザーの操作なしで悪用が可能な脆弱性です。これらの脆弱性が存在する製品、および悪用が可能となる条件については、各CVEのページの「よく寄せられる質問」 を参照してください。セキュリティ更新プログラムが公開されるよりも前に、脆弱性の情報の一般への公開、脆弱性の悪用はありませんが、脆弱性の特性を鑑み、企業組織では早急なリスク評価とセキュリティ更新プログラムの適用を推奨しています。
- CVE-2024-38076 / CVE-2024-38074 / CVE-2024-38077 Windows リモート デスクトップ ライセンス サービスのリモート コード実行に対する脆弱性
- セキュリティ更新プログラムにおける既知の問題は、各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報を参照してください。既知の問題が確認されている各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報一覧は、2024 年 7 月セキュリティ更新プログラム リリースノートに掲載されています。
2024年7月のセキュリティ更新プログラムを公開した製品、コンポーネント一覧
Microsoftが2024年7月10日(日本時間)にセキュリティ更新プログラムを公開した製品およびコンポーネントの一覧が公開されています。最新の情報は、2024 年 7 月セキュリティ更新プログラム リリースノート をご確認ください。
2024年7月のセキュリティ更新プログラム一覧
Microsoftが2024年7月10日(日本時間)に公開したセキュリティ更新プログラムは次の通りです。
最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。
最大深刻度「緊急」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Windows 11 v23H2, v22H2, v21H2
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
v23H2, v22H2 5040442
v21H2 5040431
製品ファミリ:Windows 10 v22H2, v21H2
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
5040427
製品ファミリ:Windows Server 2022, 23H2 (Server Core installationを含む)
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows Server 2022, 5040437
Windows Server 23H2, 5040438
製品ファミリ:Windows Server 2019 , 2016 (Server Core installation を含む)
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows Server 2019, 5040430
Windows Server 2016, 5040434
製品ファミリ:Microsoft SharePoint
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/officeupdates/sharepoint-updates
最大深刻度「重要」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Microsoft Office
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/officeupdates
製品ファミリ:Microsoft .NET, .NET Framework
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/dotnet
製品ファミリ:Microsoft Visual Studio
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/visualstudio
製品ファミリ:Microsoft Dynamics 365
■最も大きな影響
情報漏えい
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/dynamics365
製品ファミリ:Microsoft SQL Server
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/sql
製品ファミリ:Azure DevOps Server
■最も大きな影響
なりすまし
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/azure/devops
製品ファミリ:Microsoft Azure
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/azure
製品ファミリ:System Center
■最も大きな影響
特権の昇格
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/system-center
既存の脆弱性情報の更新
2024年7月10日(日本時間)に、既存の脆弱性 3 件を更新しました。
- CVE-2022-44684 Windows ローカル セッション マネージャー (LSA) のサービス拒否の脆弱性
Windows Server 2022, 23H2 Edition (Server Core インストール) もこの脆弱性の影響を受けるため、セキュリティ更新プログラムの表に追加しました。マイクロソフトは、この脆弱性から完全に保護するために、更新プログラムをインストールすることを強く推奨しています。自動更新プログラムを受信するように設定されているお客様は、これ以上のアクションは不要です。 - CVE-2023-24932 セキュア ブートのセキュリティ機能のバイパスの脆弱性
セキュリティ更新の表を更新し、2024 年 7 月 9 日を追記しました。この更新により、古いブートマネージャーをブロックするための更新されたセキュアバージョン番号へのオプトインがサポートされます。 - CVE-2023-38545 Hackerone: CVE-2023-38545 SOCKS5 heap buffer overflow
マイクロソフトは、以下のサポートしているバージョンのMicrosoft Office のセキュリティ更新プログラムに、この脆弱性に対処した curl 8.4.0 が含まれていることを発表します:
Microsoft 365 Apps for Enterprise、Microsoft Office LTSC 2021、Microsoft Office 2019
新規のセキュリティ アドバイザリの公開
今月、新たに公開したセキュリティ アドバイザリはありませんでした。
既存のセキュリティ アドバイザリの更新
2024年7月10日(日本時間)に、既存のアドバイザリ 1 件を更新しました。
- ADV990001 最新のサービス スタック更新プログラム
新しいバージョンのサービス スタック更新プログラムが入手可能であることをお知らせするために、アドバイザリが更新されました。詳細については、FAQ を参照してください。
その他情報
- 最新のサービス スタック更新プログラム (SSU) は、アドバイザリ ADV990001 を確認してください。
- Microsoft Edge (Chromium-based) のセキュリティ情報は、公開のスケジュールが月例のリリースとは異なりますので、セキュリティ更新プログラム ガイド上で製品にて Microsoft Edge (Chromium-based) を選択し、確認してください。または、Edge のセキュリティ リリース情報にてご確認ください。
- 各脆弱性情報 (CVE) のページには、緩和策、回避策、注意事項やよく寄せられる質問など、追加の情報が掲載されている場合があります。セキュリティ更新プログラムの適用の前に、併せてご確認ください。
- 最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。セキュリティ更新プログラムガイドでは、セキュリティの脆弱性および更新プログラムの情報を、CVE、KB 番号、製品、またはリリース日別に並べ替えたりフィルターをかけたりすることができます。各月のセキュリティ更新プログラムを絞り込むには、日付範囲に絞り込む月の第 2 火曜日を指定して検索してください。なお、セキュリティ更新プログラム ガイド API を活用して、自社に特化したカスタム レポートを作成することができます。API の活用方法を紹介する 6 つのビデオ (API の情報 (GitHub)、API へのアクセス、HTML ファイルの出力、Excel へのエクスポート、CVE リストの取得、KB リストの取得) を公開していますので、是非ご活用ください。
- マイクロソフトでは、セキュリティ更新プログラムの新着情報及び更新情報を、お客様がタイムリーに受け取れるように、通知方法法をリニューアルしました。まだ購読されていない方、これまでのメールでの通知のみ受信している方は、この機会にどちらかの方法で、是非ご登録ください。
- 通知方法1 プロファイルを作成する方法 : セキュリティ更新プログラム ガイドの通知システム : 今すぐプロファイルを作成しましょう
- 通知方法2 RSS フィードで購読する方法 : セキュリティ更新プログラムの通知・配信の改善 – 新しい配信方法について
次回、2024年8月のWindows Update、セキュリティ更新プログラムのリリースは、2024年8月14日(日本時間)の予定となっています。また2024年の年間スケジュールについてはこちらを参照ください。
Source:MicrosoftThe following two tabs change content below.最新記事 by Chiita (全て見る)
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