Microsoftは2024年11月13日(日本時間)、2024年11月の月例Windows UpdateとしてWindowsをはじめとしたセキュリティ更新プログラムを公開しました。セキュリティ脆弱性などの更新が含まれているので、Windows PCをお使いのユーザーは、なるべく早くアップデートを行いましょう。
今月のセキュリティ更新プログラムでは、Windowsのセキュリティ更新やバグ修正に関する計12件(緊急7件、重要5件)の新規セキュリティ情報を公開しています。
また、新規セキュリティ更新プログラムを公開を行いました。
なお、今月の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」では、このツールで削除できる悪意のあるソフトウェアが追加されています。詳細は、対象のマルウェアファミリ を参照してください。
Windowsユーザーはできるだけ早く、2024年11月の公開セキュリティ更新プログラムを適用することが推奨されます。
セキュリティ更新プログラム、セキュリティ アドバイザリに関する主な注意点
- 今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、以下の脆弱性は更新プログラムが公開されるよりも前に悪用が行われていることや脆弱性の詳細が一般へ公開されていることを確認しています。お客様においては、更新プログラムの適用を早急に行ってください。脆弱性の詳細は、各 CVE のページを参照してください。
- CVE-2024-49040 Microsoft Exchange Server のなりすましの脆弱性
- CVE-2024-49019 Active Directory 証明書サービスの特権の昇格の脆弱性
- CVE-2024-43451 NTLM ハッシュ開示スプーフィングの脆弱性
- CVE-2024-49039 Windows タスク スケジューラの特権の昇格の脆弱性
- 今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、以下の脆弱性は、CVSS 基本値が 9.8 以上と高いスコアです。これらの脆弱性が存在する製品、および悪用が可能となる条件については、各CVEのページの「よく寄せられる質問」 を参照してください。セキュリティ更新プログラムが公開されるよりも前に、脆弱性の情報の一般への公開、脆弱性の悪用はありませんが、脆弱性の特性を鑑み、企業組織では早急なリスク評価とセキュリティ更新プログラムの適用を推奨しています。
- CVE-2024-43602 Azure CycleCloud のリモートでコードが実行される脆弱性
- CVE-2024-43498 .NET と Visual Studio のリモート コードが実行される脆弱性
- CVE-2024-43639 Windows Kerberos のリモートでコードが実行される脆弱性
- Microsoft Exchange の更新プログラムを展開する際のガイダンスは、Microsoft Exchange チームブログ Released: November 2024 Exchange Server Security Updates も併せてご参照ください。
- 2024 年 11 月 12 日 (米国時間) にリリースした Exchange Server 向け更新プログラムは、インストールに加え、追加の手順を実施する必要があります。詳細については、Exchange Server non-RFC compliant P2 FROM header detection を参照してください。
- セキュリティ更新プログラムにおける既知の問題は、各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報を参照してください。既知の問題が確認されている各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報一覧は、2024 年 11 月セキュリティ更新プログラムリリースノートに掲載されています。
2024年11月のセキュリティ更新プログラムを公開した製品、コンポーネント一覧
Microsoftが2024年11月13日(日本時間)にセキュリティ更新プログラムを公開した製品およびコンポーネントの一覧が公開されています。最新の情報は、2024 年 11 月セキュリティ更新プログラム リリースノート をご確認ください。
2024年11月のセキュリティ更新プログラム一覧
Microsoftが2024年11月13日(日本時間)に公開したセキュリティ更新プログラムは次の通りです。
最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。
最大深刻度「緊急」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Windows 11 v24H2, v23H2, v22H2
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
v24H2 5046617
v24H2 HotPatch 5046696
v23H2, v22H2 5046633
製品ファミリ:Windows Server 2025 (Server Core installationを含む)
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
5046617
HotPatch 5046696
製品ファミリ:Windows Server 2022, 23H2 (Server Core installationを含む)
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows Server 2022, 5046616
Windows Server 23H2, 5046618
製品ファミリ:Windows Server 2019 , 2016 (Server Core installation を含む)
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
Windows Server 2019, 5046615
Windows Server 2016, 5046612
製品ファミリ:Microsoft .NET
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/dotnet
製品ファミリ:Microsoft Visual Studio
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/visualstudio
製品ファミリ:Microsoft Azure
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/azure
最大深刻度「重要」のセキュリティ更新情報
製品ファミリ:Windows 10 v22H2
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
5046613
製品ファミリ:Microsoft Office
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/officeupdates
製品ファミリ:Microsoft Exchange Server
■最も大きな影響
なりすまし
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/exchange
製品ファミリ:Microsoft SQL Server
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/sql
製品ファミリ:Microsoft Defender for Endpoint
■最も大きな影響
リモートでコードの実行が可能
■関連するサポート技術情報またはサポートのWebページ
https://learn.microsoft.com/defender-endpoint
既存の脆弱性情報の更新
2024年11月13日(日本時間)に、既存の脆弱性情報 3 件を更新しました。
- CVE-2024-43516 Windows 保護カーネル モードの特権の昇格の脆弱性
- CVE-2024-43511 Windows カーネルの特権の昇格の脆弱性
- CVE-2024-43528 Windows 保護カーネル モードの特権の昇格の脆弱性
以下の変更を行いました。
- この脆弱性に包括的に対処するために、マイクロソフトは影響を受けるすべてのクライアント バージョンの Windows 10 および Windows 11、Windows Server 2016、Windows Server 2019、および Windows Server 2022 に対して 2024 年 10 月のセキュリティ更新プログラムをリリースしました。マイクロソフトは、この脆弱性から完全に保護するために、更新プログラムをインストールすることを推奨します。
- 2024 年 11 月のセキュリティ更新プログラムをインストール後、推奨するその他の対応策を FAQ に追加しました。: この更新プログラムは、仮想化ベースのセキュリティ (VBS) のコンポーネントに影響します。「KB5042562: 仮想化ベース セキュリティ (VBS) 関連のセキュリティ更新プログラムのロールバックをブロックするためのガイダンス」で説明しているポリシーの軽減策は、この変更に対応するために更新しました。過去に軽減ポリシーを適用したことがある場合は、最新のポリシーに更新することを検討することをお勧めします。
新規のセキュリティ アドバイザリの公開
2024年11月13日(日本時間)に、新規のアドバイザリ 1 件を公開しました。
- ADV240001 Microsoft SharePoint Server Defense in Depth Update
マイクロソフトは、Microsoft SharePoint Server のセキュリティ更新プログラムをリリースしました。この更新プログラムでは、リダイレクトに関する多層防御が強化されています。
既存のセキュリティ アドバイザリの更新
今月、更新した既存のセキュリティ アドバイザリはありませんでした。
その他情報
- 最新のサービス スタック更新プログラム (SSU) は、アドバイザリ ADV990001 を確認してください。
- Microsoft Edge (Chromium-based) のセキュリティ情報は、公開のスケジュールが月例のリリースとは異なりますので、セキュリティ更新プログラム ガイド上で製品にて Microsoft Edge (Chromium-based) を選択し、確認してください。または、Edge のセキュリティ リリース情報にてご確認ください。
- 各脆弱性情報 (CVE) のページには、緩和策、回避策、注意事項やよく寄せられる質問など、追加の情報が掲載されている場合があります。セキュリティ更新プログラムの適用の前に、併せてご確認ください。
- 最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。セキュリティ更新プログラムガイドでは、セキュリティの脆弱性および更新プログラムの情報を、CVE、KB 番号、製品、またはリリース日別に並べ替えたりフィルターをかけたりすることができます。各月のセキュリティ更新プログラムを絞り込むには、日付範囲に絞り込む月の第 2 火曜日を指定して検索してください。なお、セキュリティ更新プログラム ガイド API を活用して、自社に特化したカスタム レポートを作成することができます。API の活用方法を紹介する 6 つのビデオ (API の情報 (GitHub)、API へのアクセス、HTML ファイルの出力、Excel へのエクスポート、CVE リストの取得、KB リストの取得) を公開していますので、是非ご活用ください。
- マイクロソフトでは、セキュリティ更新プログラムの新着情報及び更新情報を、お客様がタイムリーに受け取れるように、通知方法法をリニューアルしました。まだ購読されていない方、これまでのメールでの通知のみ受信している方は、この機会にどちらかの方法で、是非ご登録ください。
- 通知方法1 プロファイルを作成する方法 : セキュリティ更新プログラム ガイドの通知システム : 今すぐプロファイルを作成しましょう
- 通知方法2 RSS フィードで購読する方法 : セキュリティ更新プログラムの通知・配信の改善 – 新しい配信方法について
次回、2024年12月のWindows Update、セキュリティ更新プログラムのリリースは、2024年12月11日(日本時間)の予定となっています。また2024年の年間スケジュールについてはこちらを参照ください。
Source:MicrosoftThe following two tabs change content below.最新記事 by Chiita (全て見る)