Mozillaは本日4月20日、Windows、Mac、Linuxなどデスクトップ向けのメジャーアップデートとなる正式版「Firefox 53.0」をリリースしました。今回のデスクトップ向け最新版は、3月8日にリリースしたFirefox 52.0から約1ヶ月半(6週間)を経過してのリリースで、予告リリース日の4月18日(火)より2日遅れのリリースとなっています。
今回のアップデートでは、Windows XPおよびVista、32ビット版OS Xへの対応が打ち切られ、同OSユーザーはFirefoxのサポートを受けるにはFirefox 52延長サポート版(ESR)を使用することになります。これによって、1年間セキュリティ更新を受けられることになります。
新機能としては、Windows上でグラフィックス関連の安定性を向上させたコンポジタープロセス (Quantum Compositor) を新たなに追加しています。その他、使用パソコンにWindows 7以降の64ビット版OSを搭載するユーザー向けに32ビット版と64ビット版のいずれかを選べる機能や、リーダーモードでの表示ページ予想読了時間などが新たな機能として追加されました。
Firefox 53.0 デスクトップ版の新しい機能
新機能
- 新たなコンポジタープロセス (Quantum Compositor) の追加によって、Windows 上で グラフィックス関連の安定性が向上しました。
- Firefox Developer Edition のテーマを元にした、明るめと暗め 2 種類の新しい「コンパクト」テーマが利用可能となりました。
- プライベートブラウジングウィンドウにも軽量テーマが適用されるようになりました。
- リーダーモードにページの予想読了時間を追加しました。
- Windows 7 以降の 64 ビット版 OS ユーザーは、スタブインストーラー上で 32 ビット版と 64 ビット版を選べるようになりました。
変更
- 許可設定通知に よりすっきりとしたデザイン を採用し、簡単に見過ごされないようにしました。
- Windows XP および Vista への対応は打ち切られました。Firefox 52 延長サポート版 (ESR) を使用している XP、Vista ユーザー には、あと 1 年セキュリティ更新の提供が継続されます。
- 32 ビット版 OS X への対応は打ち切られました。32 ビット版 OS X ユーザーは Firefox 52 ESR へ乗り換える ことで引き続きセキュリティ更新を受け取れます。
- macOS 向け更新のダウンロードサイズが Firefox 52 と比較して小さくなりました。
- 新たに開かれたページにメディアが含まれていた場合、そのタブが選択されるまで再生を保留するようにしました。
- Linux 版では Pentium 4 や AMD Opteron 以前の古いプロセッサーを搭載したパソコンへの対応が打ち切られました。
- 音声・動画コントロールのデザインを刷新しました。
- タブ上に表示されるページタイトルが長くて収まりきらない場合、省略記号を使う代わりにフェードアウトするようにして可読性を向上させました。
開発者
- 背景が透明な動画の再生を可能にする、アルファチャンネル付き WebM 動画に対応しました。
なお、開発者に影響するFirefox 53の詳しい変更点についてはこちらを参照ください。
Mozillaは、6〜8週間隔で新しいFirefoxのバージョンをリリースしています。Windows、Mac、Linuxなどのデスクトップ向け次期メジャー・アップデート版「Firefox 54」は2017年6月19日(月)のリリース予定となっています。