Appleは、1月24日にHomePodやSiriニュースなどをサポートしたiOS 11.2.5をリリースした翌日の25日にiOS11.3の開発内容を予告しました。
Appleは、この中で賠償を求める集団訴訟にまで発展してしまった意図的に性能を制御していることを認めてしまったバッテリーの古くなったiPhoneのパフォーマンス問題についても、設定アプリの「バッテリー」メニューに対応機能を追加することを表明していました。
追加される「バッテリー」メニューには、バッテリーが劣化した場合に予期せぬシャットダウンに陥らないようにiPhoneのパフォーマンスを抑制されていることがわかるのはもちろん、その抑制された機能を“オフ”、無効化できる機能が追加されることになります。
残念ながら、今回リリースされたiOS 11.3 beta 1の機能を見る限り、現在のところ機能が追加されておらず利用することはできないようです。AppleはiOS 11.3のベータ版でこの機能を追加することを約束しており、いずれ遠くない将来にリリースされる開発者向けのベータ版の中で、バッテリー劣化時のパフォーマンス抑制制御機能が追加されることになります。下の画像はiOS 11.2.5のもので、もちろんまだ実装されていません(参考まで)。
このバッテリー劣化時のパフォーマンス抑制制御機能は、iPhone 6以降の設定アプリの[設定]→[バッテリ]セクションに追加されることになります。そして、設定アプリの[バッテリー]メニューから、いつでもバッテリーの劣化状態を確認可能になる上、その際にパフォーマンスの抑制を解除することも可能になります。
AppleはiPhoneの予期しないシャットダウンの頻発を防ぐのが狙いとして、性能低下を伴うソフトウェアアップデートをユーザーに告知せずに実施しました昨年2017年のことです。
Appleによれば、iPhoneを含む一般のスマートフォンに使われるリチウムイオンバッテリーは、経年劣化するとバッテリーの電圧が急激に低下する場合があり、最大パフォーマンス動作時に必要な電圧を確保できず突然シャットダウンする現象が頻発すると説明しています。そこで、最大パフォーマンスのピーク値を動的に変えてシャットダウンの頻発を防ぐ機能を盛り込んだiOS 10.2.1を2017年1月にリリースしました。対象となるデバイスはiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SEの6機種です。確かにiPhoneのシャットダウンは抑えられますが、同時に動作速度が遅くなることが判明しており、パフォーマンス劣化と話題になっていました。
Source:Apple