今使っているサイコンアプリRuntastic Road Bike PRO GPS(以下Runtastic)は、心拍センサーを接続して走ると、脂肪燃焼ゾーンや有酸素ゾーンの走行が何%だったかも計測してくれます。脂肪燃焼ゾーン<有酸素ゾーン<無酸素ゾーンの順で心拍数は高くなります。脂肪燃焼ゾーンで走れば楽に、しかも効率良く脂肪を減少させることができる !?でも、「脂肪燃焼 ゾーン」で検索すると、「脂肪燃焼 ゾーンの嘘、誤解」といった言葉が出てます。「脂肪燃焼 ゾーンは嘘!」だったら、ロードバイクを続けるモチベーションにもかかわります。真実はどのへんにあるんでしょうね。
というわけで、今回はあれこれ聞きかじった理屈っぽい話になってしまいますが、興味のある人はどうぞ。
1.心拍ゾーンって何だ?
まず、「心拍ゾーン」の説明から。
心拍数を計測し、その数値を指標にトレーニングすることを「心拍トレーニング」と呼びます。それをダイエットに利用したものを「心拍数ダイエット」と呼んだりします(なぜか「心拍ダイエット」とは言わない)。
心拍トレーニングでは、最大心拍数と安静時心拍数を基にいくつかの心拍ゾーンに分けています。「Runtastic」の場合は、以下のように分かれています。
- レッドライン :最大心拍数の90%~100%
- 無酸素ゾーン :最大心拍数の80%~90%
- 有酸素ゾーン :最大心拍数の70%~80%
- 脂肪燃焼ゾーン :最大心拍数の60%~70%
- ウォーミングアップ:最大心拍数の50%~60%
改めて、実際の「Runtastic」の心拍ゾーン分けを見ると
各ゾーンの心拍数をどうやって出しているかというと、各ゾーンの心拍数は「安静時心拍数+(最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度」で求められている(らしいです)。
でも、最大心拍数ってどうやったらわかるの?
最大心拍数は年齢が高くなるほど下がる傾向があり、
最大心拍数=220ー年齢
という式で求めるのが一般的です。
20歳なら200、40歳なら180が最大心拍数ということです。
実際、心拍センサーを付けて「runtastic」で計測してみると、最大心拍数が「220ー年齢」を超えてしまうこともあります。日頃スポーツをしている人にはあまり当てはまないらしく、あくまで目安ということで。
より正確に最大心拍数を測るには1200m(1500mという説もある)の全力走後に測るという方法もあるらしい。もっと念入りにやるなら、
①15分ほどウォームアップ
②1000m走って心拍数を170拍程度まで上げ
③400mを全力スプリントしてこの時に最大心拍数を見る
という方法もある。
そこまでして自分の最大心拍数を知りたくないですが、体力に自信のある人はどうぞ。
それから、
安静時心拍数
も年齢が高くなるほど下がる傾向があります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/心拍数
実測したい場合は、起床時に寝たまま計測します。
もちろん、最大心拍数、安静時心拍数ともに個人差があります。
「Runtastic」では、自分の年齢を入れると、自動的に最大心拍数、安静時心拍数(「Runtastic」の表記は「休憩」)が自動的に設定されますが、設定>心拍数>心拍ゾーンで変更できます。
で、この心拍ゾーンを組み合わせてトレーニングメニューを組み、心拍センサーを見ながらトレーニングする。
そうすると、根性論ではない、科学的トレーニングができるというわけです。
(なんだか地味な話になってしまってすみません!)
2.脂肪燃焼ゾーンって何だ?
以上、前提となる知識が整理できたところで、やっと「脂肪燃焼ゾーンの誤解」の話ができます。
•脂肪燃焼ゾーン :最大心拍数の60%~70%
これが意味することは、脂肪を最も効率良く燃焼させる運動強度は、最大心拍数の60%~70%で、それより心拍数は低くても、高くても、効率が悪くなるということです。
最大心拍数が200なら120~140あたり、180なら108~126あたりの心拍数で運動すれば脂肪の燃焼効率が良いということです。これ自体は間違いではありません。
じゃあ何が間違いなの!
普段、私たちは日常的な動作だけでなく、寝ていてもエネルギーを使っています。でもそのとき使うエネルギーは少ないので、脂肪から時間をかけて取り出す分で大部分がまかなわれています。
しかし、スポーツなどを始めると必要なエネルギーが急に増え、脂肪では追いつかないので筋肉や肝臓に蓄えられている糖質(グリコーゲン)が使われます。
もう少し具体的に言うと、日常的な動作ではほとんど脂肪が使われてるのですが、ウォーキングやジョギング、自転車などの有酸素運動では糖質の利用率が上がり、全力疾走や筋トレなどの無酸素運動になるとほぼ糖質だけ使われるようになるということです。
よく「有酸素運動は20分以上しないと意味がない」と言われますが、5分でも10分でも運動すればエネルギーは消費されます。むしろ重要なのは「運動強度」で、最大心拍数が60~70%で運動する時、脂肪の燃焼効率は最も高くなります。
問題は運動のあと!
特に脂肪燃焼効率が高いのは最大心拍数の60%~70%というのは、あくまで運動しているときの話です。
運動後、どうなるかというと、
- 運動によって糖質が消費された場合は、運動後に摂取した食事のカロリーは糖質の燃焼分を補うために使われる。
- 運動によって脂肪が使われ糖質をあまり消費していない場合は、運動後に摂取した食事のカロリーは糖質ではなく脂肪を蓄えるために使われる。
要するに減ったものが補われるということです。
だから、脂肪燃焼ゾーンにそれほどこだわる必要はないということです。
答えはいたって単純で、
食べたカロリーより消費するカロリーが多ければ痩せない !
摂取したカロリーより消費するカロリーが多ければ痩せる !
食べたカロリーより消費するカロリーが少なければ痩せる !!
摂取したカロリーより消費するカロリーが少なければ太る !!
要は、死なない程度に有酸素運動を長時間つづけていけば、いずれ痩せる。
体重60キロの人が42.195kmのフルマラソンを走って消費するカロリーは約2500Kcalと言われますが、ロードバイクに乗り始めて1週間。68km走った時の消費カロリーは2800Kcalでした。平均時速は20km以下。時速が速くなれば(運動強度が上がれば)、同じ時間でも消費カロリーは増えていくはずです。しかも、筋肉痛にならないから、時間さえあれば毎日でも走れる。
ただ一つ気がかりなのは、
ロードバイクで心肺能力が向上するのは実感していますが、ちょっと歩くと疲れること。
なんか使う筋肉が歩く時とは違う気がするんですね。
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この記事へのコメント
>食べたカロリーより消費するカロリーが多ければ痩せない !
>食べたカロリーより消費するカロリーが少なければ痩せる !!
日本語OK?
うっ、逆だ! ご指摘ありがとうございます!!
修正しました。