金曜日の朝、気づいた。ロードバイクの前輪にコブができとるやないかい!! しかも、2カ所も。チューブレスタイヤにコブって・・・、あってはいけないことでしょう。土日は結局このトラブルの解決に潰れてしまったのですが、たどり着いた答えが、
コブに針を刺す。
ダメならタイヤを買い替えようと覚悟を決めて細い針を刺すと、コブは一瞬で真っ平らに。1日たってもタイヤの空気圧はほぼ変わらないし(以前と同じくらいの減り方)、コブもできなくなりました。もちろん走って再び膨れることもありません。
ロードバイクのチューブレスのコブは針を刺せば必ず直るわけではないと思いますし、安全に関わることなので自己責任ですが、たまたま解決した一つの事例として、週末のドタバタを書いてみたいと思います。
結論を先に書くと、タイヤにできたコブの問題より、シーラントが固まったチューブレスのビード上げはむちゃくちゃ大変ということを実感したトラブルでした。
「チューブレス コブ」で検索してみる
チューブレスのホイール(MAVIC キシリウム プロ UST)を買ったのは去年の4月で、一緒についてきたのが「イクシオンプロUST」というチューブレスタイヤです。走行距離は、これまで2000kmちょっと。
金曜日の夜、「ロードバイク チューブレス コブ」「イクシオンプロUST コブ」でいろいろ検索しましたが、なかなかそれらしい対処法が出てきません。
ロードバイクはまだクリンチャー(チューブ入りタイヤ)が中心ですが、自動車やバイクのタイヤはとっくにチューブレスになっています。ネットで「タイヤ コブ」と検索して出てくるのは、「タイヤ内部のカーカスが切れています。 そのまま乗っているとバーストします」という自動車やバイクのタイヤに関する怖い話です。
「カーカス」というのは「ケーシング」とも言いますが、繊維をゴムに織り込んでタイヤの形状を保っているタイヤの骨格部分です。自転車のチューブレスでいうと、この部分です。
このカーカスが損傷してタイヤの形状を保てなくなっているからトレッドにコブができるというのです。
この通りだったら「イクシオンプロUST」はアウト、ジ・エンド、買い替えです。
それで思ったのは、コブの裏側がどうなっているか、タイヤをホイールから外して確認しようということでした。穴が空いていたら、パッチを貼るか、諦めて新しいタイヤを買うかどちらかです。
それに、そろそろシーラントも入れる時期でした。
シーラントは1年ほどで固まって効果がなくなると言われています。
空気を入れて1週間たっても前輪の空気圧はほとんど落ちませんが、後輪は2bar以上減るようになっていたのです。
以上のようなことを踏まえて、金曜日の夜に立てた方針は、
(1)とりあえず、前輪のタイヤをホイールから外して、コブの裏側の状態を確認する
(2)コブの裏側に穴が空いているようならパッチを当て、前輪と後輪のローテンションもする。補修できないようなら、新しいタイヤに買い替える。
コブの裏側は見た目異常なし
前輪のタイヤを外して中を見たところ、湿り気は残っていましたが白い液体のシーラントは残っていませんでした。困ったのは、シーラントが固まってビード周辺にこびりついていたことです。
1時間くらいかけて取り除きましたが、完全には取り除けません。ここはリムに密着する部分なので、気密性に影響が出ないか(ビードが上がるか)不安です(濡れたタオルでふき取るといいらしいので、今度やるときはそうしてみます)。
肝心のコブができていた部分ですが、タイヤの上にできたコブの箇所は識別不能(どこにコブがあったかわからない状態)、サイド寄りにできたコブは半円のシワになっていました。
しかし、半円のシワがある箇所のタイヤの内側(裏側)は、目で見た限りなんともなっていません。
「見た目じゃなくてカーカスが内部で切れとるかどうかじゃ、アホ」と言われたらそれまでですが、自動車やバイクのタイヤにコブができた時の写真と同じようには見えません。
前後輪を入れ替えて空気を入れてみた
コブの影響はタイヤの内側(裏側)にはないことは確認できましたが、なぜコブができたのかはわからないまま、後輪のタイヤも外して、シーラントのカスを取りを適当にすませました。
次はいよいよ、前輪についていたタイヤを後輪に嵌めて、シーラントを入れ、空気を入れる段階です。
6barを超えたあたりで、パチン、パチンとビードが上がる音が3、4回して、無事空気が入りました。
と思ったら・・・、
当たり前かもしれませんが、再び同じ箇所にコブが出現。心なしか前よりコブが大きくなった気がします。それに、タイヤを水洗いしてきれいになったせいで、上にできたコブには傷があることが判明(でも、それほど深い傷ではないし、このくらいの傷はコブのないところにもいっぱいできています)。
サイドにできたコブには傷はないですが、しっかり膨らみました(写真がボケててすみません)。
目に見えない穴がコブの裏側に開いていて、コブになっているのでしょうか。
でも、コブに空気を送っている箇所はコブの真裏とも限りません。
タイヤを外すとコブはなくなってしまうので、水につけて穴の場所を探すのも難しい。
パッチを貼っていちいち確認する作業を考えると気が遠くなります。
やっぱり、新しいタイヤに買い換えるしかないのか。
コブに針を刺してみた
半ば諦めかけつつ、もう一度、ネットを検索してみました。
ありました。
アマゾンの「イクシオンプロUST」の星1つレビューに対するコメントです。
「細い針刺すと瘤の中の空気が抜けて何も無かったかのようになります」
「針で刺せば直る」ホントか!? ですが、直らなければ、新しいタイヤを買うしかありません(MAVIC キシリウム プロ USTは海外通販で買っています。MAVICの日本語のホームページの「お問い合わせ」に電話しましたが、日本の販売店で購入したホイールがサポート対象ですとやんわり無視されました)。
駄目元で、コブに針を刺してみました(コブの部分がマーカーで赤く塗ってあるのは、裏にパッチを貼ってみることも考えていたからです)。
針を刺すと、プシュッという音がして、一瞬で平らに。
サイドのコブは腫れているのがわかりにくいですが、下のほうがちょっと膨らんでいます。
これも針を刺したら、ほぼ平らに。
あっけないくらい簡単に解決してしまいました。
実際はタイヤを外さず、コブに針を刺せば解決だったのかもしれませんが、それは結果論で、コブの内側がどうなっているかを確認しないまま針を刺す気にはなれなかったというのが本当のところです(このあと空気を入れて1日置いて、さらに10km程度走ってみましたがコブはできていません)。
最後は、コブのできていない後輪のタイヤを前輪につける作業が残っています。実はこっちの方が大変でした。
シーラントのカスでビードが上がらない
前輪のタイヤの縁にこびりついていたシーラントのカスは1時間くらいかけて取ったのですが、後輪は面倒くさくなったのと、シーラントのカスがついたままビードが上がるか興味があったこともあって、あまり取り除かずに空気を入れてみました。
シーラントがビードから吹き出てきます。
結果は、汗が出るぐらい空気を入れてもビードが上がる気配なし。
仕方がないので、一度入れたシーラントを回収しつつ(と言っても回収できたのは半分くらい)、タイヤを外して、シーラントのカスを可能なかぎりきれいに取り、再トライ。
後輪の5倍くらい苦労してビードを上げたのでした(シーラントが少なかったのと、元前輪に比べ元後輪はもともと気密性が低かったことも原因かもしれません)。
この結果は、かなりショックでした。
パンクした時のことを考えたからです。
シーラントが固形化していたら、出先でビードをあげる自信がない。
「チューブレス ビードを上げる」で検索すると、
先にチューブを入れて、空気を入れればビードが上がる
と書いている人がいました。今は、この言葉を信じるしかないですね。
追記:コブのできた後輪(元前輪)には、小さめでしたが3つ目のコブを発見。しっかりチェックしていなかっただけで、もともとあった可能性がありますが、針で刺してコブをつぶした。その後、100km超走ってきましたが、新たにコブができる気配はありません。しばらくは様子見ですね。ただ、これ以上コブができるようなら、買い替え考えようと思い始めています。
【ロードバイク】走行距離2500kmでついにパンク【チューブレス】
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この記事へのコメント
はじめまして。
私もキシリウムPRO UST で同じ症状が先週ありました。
外を走っているときには気づかなかったのですが、ローラー台で回すとゴトゴト周期的に音がするのでタイヤを見るとコブができていました。
7barまで空気を入れるとコブが表れて、5barくらいまで下げると次の日にはコブが消えている状態でした。
裏にも表にも傷はなく、こぶの部分を触るとそこだけ他と感触がちがっていました。
このような症例をいろいろ検索してみましたがなかなか見つからず、本日本記事を見つけた次第です。
針を刺すことは頭にありませんでしたので、私の場合はタイヤを新品に交換しました。
昨日のことです。
念のためメーカーに送ろうかと考えています。