Mozillaは2020年3月11日(現地時間3月10日)、Windows、Mac、Linuxなどデスクトップ向けのWebブラウザFirefoxの定期的なメジャーアップデートとなる「Firefox 74.0」を正式リリースしました。
今回リリースされたMozillaのWebブラウザ最新バージョン「Firefox 74.0」では、以下の新しい機能や修正が行われています。
Firefox 74.0デスクトップ版リリースノート
新機能
- Lockwise でのログイン情報の表示が、名前の降順でも可能になった
- Windows および Mac 上の新しい Microsoft Edge からの ブックマークや履歴のインポート がより簡便になった
- 外部アプリケーションによってインストールされたアドオンを アドオンマネージャー (about:addons) 上で削除できるようになった。 今後は、外部アプリケーションによるアドオンは不可能となり、ユーザーによってのみ可能となる
- Facebook Container により、Facebook によるウェブトラッキングを抑止できるようになった。具体的には、Faceebook 以外のウェブサイトにおける Facebook のログイン状況、「いいね」、コメントなどが自動的にブロックされる。例外が必要な場合には カスタム設定により除外可能である
- 特定の WebRTC のシナリオにおいてコンピューターの IP アドレスの代わりにランダムな ID を返す mDNS ICE のサポートにより、ウェブ上での音声・ビデオ通話のプライバシーが向上した
修正
- タブのピン留めが消えてしまう、順番がおかしくなるなど、タブのピン留めに関する複数の問題を修正
変更
- Instgram に複数の写真と一緒にビデオをアップロードするとき、ピンクチャーインピクチャーのトグルが「次へ」ボタンの上で動かなかったン問題を修正
- Windows: Ctrl+I により、ブックマークサイドバーではなくページ情報のウインドウが開くようになった。Ctrl+B から引き続きブックマークサイドバーを開くことは可能である
- TLS 1.0 および 1.1 が既定で無効化された。TLS 1.2 以降をサポートしないウェブサイトを表示しようとするとエラーページが表示される
開発者
- デバッガーにおいて、ネスト化された Web Worker がサポートされた。ブレイクポイントにおいて一時停止とステップ実行が可能となる
Web Platform
- 新しい JavaScript optional chaining オペレーター (
?.
) と CSS text-underline-position がサポートされた
セキュリティ修正
今回のアップデートでのセキュリティ修正は合計12個で、重要度別の区分では重要度区分「最高(critical)」はないものの、「高(high)」5件、「中(moderate)」6件、そして最も低レベルの「低(low)」1件の修正が行われています。
▶︎Security Vulnerabilities fixed in Firefox 74 — Mozilla
「Firefox 74.0」は、Windows, Mac そして Linux向けがリリースされており、すでにFirefoxがインストールされている場合にはメニュー「Firefoxについて」から、あるいはMozillaWebサイトよりダウンロードいつでもアップデートすることができます。
なお、Android 向け Firefox のマイナーアップデート版であるFirefox for Android 68.6もアップデートされています。
Mozillaは、6〜8週間隔で新しいFirefoxのバージョンをリリースしています。Windows、Mac、Linuxなどのデスクトップ向け次期メジャー・アップデート版「Firefox 75」は現地時間2020年4月7日(火)のリリース予定となっています。