Mozillaは2018年10月4日(現地時間10月3日)、Windows PC、MacおよびLinux向けメールクライアントThunderbirdの修正バージョン「Thunderbird 60.2.1」をリリースしました。
メジャー・アップデート版「Thunderbird 60.0」では、「Firefox Quantum」で採用された“Photon”デザインが導入され、外観がFirefoxと共通となりました。また、Thunderbird 60.0はFirefox 60と同じレンダリングエンジン「Gecko 60」を搭載しており、バックエンドもFirefox 60相当となっています。
タブの外観変更をはじめ、「Light」と「Dark」の2種類のテーマ選択や、WebExtensionテーマの有効化もできるようになっています。また、チャット画面のテーマも複数用意されています。そのほかにも数多くの新機能や修正、変更が行われています。
今回の修正版「Thunderbird 60.2.1」アップデートでは、「Thunderbird 60.0」リリース後に明らかとなった不具合やバグのを修正が行われているほか、カレンダーについての機能変更が行われています。また、60.0で無効化されていた自動アップデートが再開されています。
Thunderbird 60.2.1リリース ノート
変更
- カレンダー: 週の開始日と勤務日の既定値を、選択した日時のフォーマットに従って変更するようになった (OS の設定変更後に Thunderbird を再起動する必要がある)
- カレンダー: Photon スタイルのアイコンセットに変更
修正
- Google Mail あるいはカレンダーの OAuth2 認証が有効になっているとマスターパスワードが複数回要求される問題を修正
- メールアドレスの自動補完のポップアップにおいてスクロールバーが機能しない問題を修正
- メッセージ編集画面のセキュリティ情報ダイアログに、証明書の状況が表示されない問題を修正
- アドオンマネージャーの検索結果やテーマ表示中のリンクが外部ブラウザーで開かれてしまう問題を修正
- 特定の IMAP プロバイダーにおいて、ローカライズされた Thunderbird では “Drafts” および “Sent” フォルダーが正しくローカライズされて表示されない問題を修正 (特にフランス語版)
- 件名が空白のメッセージに返信すると、Re: が 2 つ挿入される問題を修正 (Thunderbird 60.0 では機能していなかった)
- スペルチェックにおいて、アポストロフィが付いている単語のマークが消えてしまう問題を修正 (Thunderbird 60.0 では機能していなかった)
- カレンダー: 週の開始日を設定できない問題を修正
- カレンダー: イベントやメールでのスケジュールの切り取り・削除に関する複数の問題を修正
既知の問題
未解決
- チャット: Twitter.com での API の変更により、Twitter が機能しない (近日中に解決の見込み)
なお、Windows、Mac、Linux向けメールクライアント「Thunderbird」の最新バージョンは、既存のすべてのユーザーは自動的にアップデートすることが出来ます。ただ、既存のThunderbird 5以降からの自動アップデートは停止されているので、以下のように新規ダウンロードを行う必要があります。
また、新規にダウンロードする場合などでは、MozillaのThunderbirdダウンロードサイトからダウンロードすることができます。