Appleは10月23日(現地時間10月22日)、9月18日にリリースされた「iOS 12.0」のファームウェアへの署名(SHSH)を停止しました。
Appleの最新オペレーティングシステムとして9月18日に登場したiOS 12では、さまざまな機能が新しく搭載されています。その修正版である「iOS 12.0.1」は10月9日にリリースされ、さまざまな修正が行われており、中でもiPhone XSでの充電時の不具合やWi-Fi接続での問題、Bluetoothが使用できなくなるなどの不具合を修正しています。
今回、「iOS 12.0」のSHSH発行の停止により、現段階でアップグレードおよび再インストールすることのできる正規版ファームウェアは「iOS 12.0.1」のみということになります。そして、「iOS 12.0.1」をインストールしたデバイスでは、iOS 12.0.1以前にダウングレードする手段はありません。
Appleでは、定期的に古いiOSファームウェアのバージョンへの署名を停止し、特定のバージョンの署名を閉じることで、ユーザーがそのバージョンにダウングレードできなくなるようにして、ユーザーを最新バージョンへ誘導する処置を取っています。ただ、ここのところの署名停止処理を見ていると、様々なセキュリティ問題への対処も含め、最新バージョン以前のものをなるべく早く停止するという傾向が見えます。
繰り返しになりますが、今回の署名停止に伴い、すでにiOS 12.0.1を実行しているユーザーは、12.0を含むそれ以前のバージョンへのダウングレードができなくなりました。
脱獄しているユーザー、または脱獄希望のユーザーは、Appleが古いiOSバージョンへの署名をやめることにより、しばしば影響を受けます。ただし、iOS 12.0のコンテキストでは、そのファームウェアで公開されている脱獄がなく、iOS 12.0の脱獄を招く可能性のある既知の悪用や脆弱性は一般に公開されていません。