Appleは本日3月2日、1月24日にリリースされたiOS 11.2.5のファームウェアへの署名(SHSH)を停止しました。
今回のiOS 11.2.5ファームウェアの署名停止に伴い、現時点でインストールできるiOSバージョンは2月20日にリリースされているiOS 11.2.6ファームウェアのみとなっています。
なお、Appleはすでに2月1日に時点で、iOS 11.2(2017年12月3日)をはじめ、iOS 11.2.1(2017年12月14日)およびiOS 11.2.2(2018年1月9日)のファームウェアへの署名(SHSH)を停止しています。
Appleでは、定期的に古いiOSファームウェアのバージョンへの署名を停止し、特定のバージョンの署名を閉じることで、ユーザーがそのバージョンにダウングレードできなくなるようにして、ユーザーを最新バージョンへ誘導する処置を取っています。
今回の処置により、iOS 11.2.6を実行しているユーザーは、iTunes経由で11.2.5へのダウングレードができなくなりました。
脱獄しているユーザー、または脱獄希望のユーザーは、Appleが古いiOSバージョンへの署名をやめることにより、しばしば影響を受けます。ただし、残念ながらというべきか、幸いにもというべきかiOS 11.2.5のコンテキストでは、そのファームウェアで公開されている脱獄がないため、iOS 11.2.5の脱獄を招く可能性のある既知の悪用や脆弱性は一般に公開されていません。
なお、今回停止されたiOS 11.2.5と現在唯一の署名付きファームウェアであるOS 11.2.6との違いは、インドのテルグ語によるバグ問題の修正に限られています。
なので、現在iOS 11.2.5を使用している場合には、iOS 11.2.6にアップグレードした方が良いと言えるでしょう。iOS 11.2.5を使用していることに大きな利点はないからです。
ただし、脱獄を目的としてiOS 11.2.5以前のiOS 11.2.2やiOS 11.1.2、またはそれ以前のiOSファームウェアを使用している場合には、iOS 11.2.2以降で公開されている脆弱性が利用されているので、それらのファームウェアにとどまることをオススメします。
一般ユーザーへの朗報は、バッテリーの健康状態チェック機能をはじめ、新しいAnimojiや「メッセージ」アプリの情報をiCloudに保存できる機能、AirPlay 2などを含むiOS 11.3の一般への公開は間もなくです。