Mozillaは2019年2月15日(現地時間2月14日)、Windows PC、MacおよびLinux向けメールクライアントThunderbirdの最新バージョン「Thunderbird 60.5.1」をリリースしました。
今回のアップデートでは、CalDavアクセスが一部のサーバーで機能しない問題が修正されました。
なお、メジャーアップデート・バージョン「Thunderbird 60.0」では、「Firefox Quantum」で採用された“Photon”デザインが導入され、外観がFirefoxと共通となりました。また、Thunderbird 60.0はFirefox 60と同じレンダリングエンジン「Gecko 60」を搭載しており、バックエンドもFirefox 60相当となっています。
Thunderbird 60.5.1リリース ノート
修正
- いくつかのサーバーへの CalDav アクセスが機能しない問題を修正
既知の問題点(未解決)
- Mozilla プラットフォームの変更により、Windows のネットワーク共有においてドライブレターが割り当てられていたプロファイルは、UNC で認識される
- チャット: Twitter.com での API の変更により、Twitter が機能しない
セキュリティ修正
今回のアップデートでのセキュリティ問題についての修正は合計4件で、すべて重要度区分「「高(high)」に該当する修正が行われています。
- [highCVE-2018-18356: Use-after-free in Skia]
A use-after-free vulnerability in the Skia library can occur when creating a path, leading to a potentially exploitable crash. - [highCVE-2019-5785: Integer overflow in Skia]
An integer overflow vulnerability in the Skia library can occur after specific transform operations, leading to a potentially exploitable crash. - [high]CVE-2018-18335: Buffer overflow in Skia with accelerated Canvas 2D
A buffer overflow vulnerability in the Skia library can occur with Canvas 2D acceleration on macOS. This issue was addressed by disabling Canvas 2D acceleration in Firefox ESR. - [high]CVE-2018-18509: S/MIME signature spoofing
A flaw during verification of certain S/MIME signatures causes emails to be shown in Thunderbird as having a valid digital signature, even if the shown message contents aren’t covered by the signature. The flaw allows an attacker to reuse a valid S/MIME signature to craft an email message with arbitrary content.
ThunderbirdのカレンダーアドオンであるLightningをインストールしている場合には、Windows、Mac、Linux向けメールクライアント「Thunderbird」の新しいバージョンに合わせて自動的に更新されます。ただ、既存のThunderbird 5以降からの自動アップデートは停止されているので、以下のようにメニュー「Mozilla Thunderbirdについて」から新規ダウンロードを行う必要があります。
システム要件
- Windows:Windows 7、Windows Server 2008 R2以降
- Mac:Mac OS X 10.9以降
- Linux:GTK + 3.4以上。
また、新規にダウンロードする場合などでは、MozillaのThunderbirdダウンロードサイトからダウンロードすることができます。